4-3 MBA留学についての最近のブログ記事

ぼくが出願校を選んだ基準は主に以下の5点です。

1. 学生のバックグラウンドが豊かであること
出身国や専門分野が異なる人たちと問題なくコミュニケーションを取れる能力を身に付けることで海外勤務になったときに必要となる基礎能力をアップさせることができると考えました。

2. 実践的なプログラム
実際の企業を相手にしたコンサルティングプロジェクトが含まれており、できるだけ多くのプロジェクトを経験できること。

3. チームワークを重視する校風
競争的で起業精神にあふれる学校もあれば、協調的でチームワーク中心の学校もあるかと思います。一人で机に向かって勉強する時間(ハードスキル、知識とか)よりも、グループでディスカッションをしたり、プレゼンをしたりする時間(ソフトスキル、コミュニケーション能力など)が多いと思われるスクールを選びました。

4.適度なクラスサイズ(100名前後)
学期中を通じてクラスメイト全員と顔見知りになれると考えました。

5. ランキングがそれなりに高いこと
ランキングが高ければ、参加する学生のクオリティもそれなりに高くなるのではないかと考えました。

上記とは別に、英語力向上のために、できるだけ英語に触れられるよう英語圏の国であること、ということも考慮に入れました。この条件を加味すると、ほぼ米国か英国に絞られるわけですが、米国のスクールは2年プログラムがほとんどです。米国の数少ない1年プログラムの場合、よくあるのは入学後短期間(3〜6ヶ月)で2年プログラムの学生が1年目に学んだ知識を身につけ、2年目の秋学期に編入するというプログラムです。そのようなスクールですと、1年プログラムの学生は2年プログラムの学生からお客様扱いされたり、うまく馴染めない、というような話を耳にしました。これらがどれほど真実かはわかりませんが、少しでもそのような可能性を排除するために、またプログラムの消化不良を起こさないために、同じく期間が1年であったとしても、初めから1年のプログラムとして準備されているプログラムを選びました。

最終的にManchesterに決めた理由は次のようなものです。

1.プログラムがプロジェクト主体で実践的であったこと(学校側もそれを最重要視してプログラムを組んでいる)

2.期間が長いために比較的時間にゆとりがあり、カリキュラムの選択肢も多いため、好きなように勉強できるであろうこと

3.日本人のアルムナイの方々がけっこう多く、中でも金融系の方が多かったこと

米国と英国のMBA教育は、その根底となる考え方において異なるようです。

以下は、「MBA留学 世界のプログラム・ガイド 鈴木 浩樹 広綱 晶子 妹尾 堅一郎」P.61からの引用ですが、

イギリスのMBA教育の特徴のひとつとして、経験主義に基づく実学重視の伝統が指導内容に反映していることがあげられる。〜(中略)〜誇張すれば、アメリカの数理・計量を基本にした分析主義に対して、イギリス流の経営教育は経験主義を基本とした実践重視のものだ。

だそうです。そして、欧州MBAはこのどちらかのタイプになるようです。ぼくはどちらかというと経験主義ですので、結果的には英国のMBAに進学することになってよかったと考えています。もっとも、金融工学の最先端を勉強したい、というのが主旨であれば米国の特定のスクール(Columbia とかMITとか)には全くかなわないと思いますが。

MBA留学 世界のプログラム・ガイド
鈴木 浩樹 広綱 晶子 妹尾 堅一郎
4757406673

スクール選択の際に参考にするものとして、ランキングがあると思います。

もちろんランキングがすべてではありませんが、自分が進学するビジネススクールがどのくらいの位置にあるのか、気になるものです。MBAランキングといえば、米国のランキング(U.S. News や、 Business Week など)が有名ですが、これらは主に米国のスクールを対象にしているので、欧州のビジネススクールの場合には、Financial Timesが最も参考になると思います。また、もう一つ挙げるとすれば、Economist のWhich MBAでしょうか。

各ランキングは、独自の集計方法でランキングを作成していますので、単純に順位だけ見てもあまり意味はないと思いますが、だからといって、それぞれのランキングの集計基準まで調べて、ああだ、こうだ、言うのもそれほど意味があるとは思えません。複数のランキングを比較しながら、あくまで目安として、こんなもんなのか、という感じで眺める程度で十分だと思います(ランキングのかなりの部分はMBA直前直後の給料のアップ率や、MBA後の給料の絶対額、などを参考に決められているようです)。

後述しますように、「MBAプログラムの中身」は各校特色がありますから、ご自分の求めるプログラムの中から比較的ランキング上位にあるものをピックアップしていき、詳細を検討していくというスタンスがいいと思います。ある程度の母集団に絞った後は、ランキングにおける順位よりも各校の特色などが重要になってくると思います。

MBAプログラムを選ぶ場合、何大学か、というよりも、各スクールがどのようなプログラムを提供しているか、ということが重要であると思います。例えば英文学を修士課程として勉強する場合、指導教官が誰かということは重要でしょうが、あとは個人ワークが中心であり、大学ごとの違いにそれほど大きな違いはないと思われます。

一方、MBAの場合、MBAプログラムと一言で言ってもその中身は「似て非なるもの」だと思います。アカデミック色が強いものもあればプラクティカルなものもありますし、ケーススタディを中心に個人ワークに重きを置くところもあれば、プロジェクトをベースとしたチームワーク主体のところもあります。また会社派遣の場合は関係ありませんが、就職活動に強いスクール、弱いスクールなどかなり差があるようです。

以下にぼくが出願しました3校のFull-time MBAプログラムについて簡単に比較してみたいと思います。

MBAプログラムの比較 (Manchester, Cambridge, Lancaster)

まず期間ですが、Summer School を除くと、マンチェスターのみ18ヶ月(+4週間)であり、ケンブリッジ、ランカスター は1年です。マンチェスターのみ途中インターンシップを含むような形でプログラムが構成されています(インターンシップに参加しない場合は選択科目などを受講)。また、マンチェスター のIntroductory module は、経済、ファイナンス、会計、統計などの(さすがにコレくらいは知らないとまずいよね?!と思われる)基礎を勉強する期間だそうです。

プログラムの本編ですが、大まかに言うと、どのスクールも初めに会計、ファイナンス、ストラテジー、オペレーション等といったマネジメントの基礎知識を最初に学び、その後、選択科目や大規模なプロジェクトという形になっています。

マンチェスター(International Business Project) や ランカスター(the Summer Project) では3ヶ月程度のコンサルティングプロジェクトがあるのに対して、ケンブリッジ では、それが1ヶ月程度(Major Consulting Project)になっており、その分最後に Individual Project という修士論文のようなものを書く Project があります。マンチェスターでは2年目の夏学期にPersonal ProjectもしくはDissertationを取ることによって、ランカスターではthe Summer Projectの後に(おそらく)必修で、修士論文を書くことができます。

また、ぼくの興味としては ケンブリッジ の魅力の一つとして”Hedge Fund”という選択科目がありましたが、マンチェスター や ランカスター には同じような選択科目はありません。また、マンチェスター の場合、Exchange Programme (3ヶ月程度の交換留学:他のビジネススクールに行って選択科目を履修する) が学期中にオプションとしてありますが、ランカスター の場合は、プログラム終了後に3ヶ月程度延長する形で用意されており、またケンブリッジ の場合はそもそもExchange Programme はないと思われます(要確認)。しかし、ケンブリッジ の場合はサンドイッチプログラムというのがあり、半年間MBAプログラムで学んだ後、1年間英国内の企業で勤務し、その後またMBAプログラムに戻ってくる、というものがあるようです。

ぼくの観点で選択した3校について見ただけでもこれだけ違うわけですから、すでに述べた米国MBAと英国MBAの違いなども考慮すれば各プログラムの違いが非常に大きいことをご理解頂けると思います。

2008年11月

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