2007年11月アーカイブ

イギリスは天気が悪いことで有名だと思いますが、どうやらマンチェスターは中でも特に雨が多いところのようです。

マンチェスターに来て1年くらいは、確かにすぐに雨が降るなぁ、と思っていたのですが、ある時からマンチェスターは特に多いのではないか、ということに気づき始めました。

ある時、イギリス人に「今、マンチェスターに留学中なんです」と言ったところ、「ああ、マンチェスターね。雨多いでしょ?」と言われました。そしてこれが一度や二度ではないのです。今日も、クラスメイトのイギリス人と話していて、マンチェスターは雨が多いからね、というような話が出たので、「マンチェスターは英国の中でも、特に多いほうなの?」と聞いてみたところ、「一番でしょう」という答えが返ってきました。

そうでしたか、、、けっこう最近まで知りませんでした。

ということで、マンチェスターはイギリスの中でも雨が特に多い地域のようです。

と久しぶりに感じることが最近いくつかありました。

土曜日(コーポレートレピュテーション)、月曜日(グローバルバンキング)とグループプレゼンが続きます。その準備で少し忙しめではあるのですが、うまくコミュニケーションがとれないと、なんだかなぁと、ちょっと思います。

人によっては、「ほんとその場しのぎ的で、自分のことしか考えてないよなぁ」と思える人もやはりいます。振り回されないように注意しないといけません。


それはともかく、明日の予習をせねば、、、

昨年に引き続き、マンチェスタークリスマスマーケットに行ってきました。今回は、現在マンチェスターにいるClass of 2008の日本人、交換留学で来られている日本人の方、そしてぼくと奥さんという5人で行ってきました。といっても、クリスマスマーケットでクラスメイトや、先生にも会いましたが。


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マンチェスタークリスマスマーケットです。


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シティカウンシルの前の広場で行われています。


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昨年と同じと思われるウィンナー屋さんが来ていました。


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マンチェスタークリスマスマーケットに関する情報は以下をご覧下さい。計5ヶ所で行われているようです。

Manchester Christmas Markets


その後、観覧車の方までぶらぶら歩き、観覧車に乗りました。


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一人、6ポンドだったのですが、なんと6周も乗ることができたので、1周あたり1ポンドという計算になります。割高な第一印象と違って、意外と割安?


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観覧車の中から、隣のカプセルを見たところです。


その後、さらにてくてく歩いて、ヒルトンホテルまで行きました。お目当ては、23FにあるCloud 23 というバーです。以前から、床がガラス張りになっていて、地上の様子が見えるとか、あそこはかなりいいバーだ、などといろいろ聞いていたので、一度行ってみたかったのですが、やっと実現しました。


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マンチェスターの夜景も捨てたもんじゃないですね。


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ということで、マンチェスターの冬の楽しみ方でした。他にも、オペラ、演劇など、マンチェスターの楽しみ方はいろいろとありますが。

最近ブログを書きながら勉強していた Advanced Corporate Finance の試験が終わりました。試験1回で成績が決まってしまうハイリスク・ローリターンな科目だったわけですが、おそらく落としてはいないと思うものの、予想以上にしんどい問題でした。

「しんどい」というのは、普段の試験にも増してとにかくボリュームが多いことです。5問中3問選択だったのですが、3時間ほぼぶっ通しで書き続けたものの、それでも終わらず。終了後、他のクラスメイトもみな時間が足りない、と言っていたので同じような状況だったのでしょう。あるクラスメイトは、今までMBA期間中に受けた中で最低の出来だった、と言っていました。どうなるのでしょうか、、、

ある問題(APV法およびエージェンシーコスト関連の問題)なんかは、5年のキャッシュフローを作って、base-case NPVの計算、そして2通りのデットファイナンスのそれぞれでWACCまたはAPVで計算する部分があったのですが、これらを全部やってもまだ合計点の40%相当でした。これに加えて、20%、40%のエッセイを書かなければなりませんでした(Underinvestment problem が出ました)。この全てを1時間で終わらせなければならず、これが終わったらもう一問、それも終わったら最後にもう一問、ということで合計3問3時間。いつも通りですが、かなり右手の人差し指が痛くなりました。

こんなに書くんなら、筆記体に慣れておくべきだったか、、、なんて思っても、時すでに遅し。

ちなみに、ぼくはこの日は試験1つだけでしたが、人によっては、午前中にプレゼン、午後に試験2つ、プレゼンというかなり無茶なスケジュールになってしまった人もいたようです。ディプロマステージと違って、MBAステージのエレクティブの場合、試験の日程とかがきれいにそろっているわけではないので、このような事が起きてしまったようです。学校側(教授たち)も、もう少し考えてくれてもいいような気がしますが、、、


とりあえずMBAで最後の試験が終わり、(MBAでは)もう試験を受けなくてすむかと思うと、かなり気が楽です。あとは、グループプレゼン(コーポレートレピュテーションの方はぼくはやらないので、バンキングの方のみ)と、グループレポート、個人レポートが終われば、今学期も終了です。

個人レポートの締め切りは年明けなので、ずるずる引きずってしまいそうな気がしないでもないですが。

そろそろ最後のIBプロジェクトのこともしっかり考え始めないといけないかもしれません。

レバレッジ(負債による調達)はよい点(ベネフィット)もあれば悪い点(コスト)もあります。これを、情報の非対称性という観点から見ていきたいと思います。

レバレッジによるエージェンシーコスト(悪い点)
これは大きく分けると2つあり、Overinvestment problem(過剰投資問題、この訳でよいのでしょうか?)と、Underinvestment problem(過少投資問題)に分けられます。これはいずれの場合も、レバレッジにより、ステークホルダー(利害関係者)間で利益相反が発生し、それによりエージェンシーコストが上昇するというストーリーです。この利益相反は、ある投資の結果がエクイティのバリューと、デットのバリューに対して異なる結果を生む場合に起こりえます。この時、マネジメントは自らの利益を追求するかもしれませんし、また、株主価値を重視して、債権者の価値を毀損するような意思決定を行うかもしれません。

まずは、Overinvestment problem から見てみます。次のような状況を考えます。

ある企業Aが、今期末に1000万円のローンを返済しなければならないとします。現在考えているリスクの低い投資(Old strategy)は、価値にして900万円にしかならないと仮定します。ここで、50%の確率で成功、50%の確率で失敗するハイリスクな投資案件(New strategy)があったと仮定します。成功すると1300万円になり、失敗すると300万円にしかならないと仮定します。


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(画像はクリックすると拡大します)


この場合、株主はこのハイリスクな投資をすることに賛成します。というのは、何もせずに期末を迎えてしまえば株主の価値はもともとゼロだったのですが、この投資を行うことによって期待値が上昇するからです。株主と債権者の間で、明らかに利益相反の関係があることがわかります。これがOverinvestment problemと呼ばれているものです。


次に、Underinvestment problem です。

同じくこの企業Aが、今度はハイリスクな投資を避ける企業だと仮定します。現在の企業価値が900万円で、期末に1000万円のローン返済をしなければならないと仮定します。そこで、この企業Aに、100万円を追加で投資すると、期末に150万円になる投資案件(New project)があったとします。それなりの割り引き率で割り引いたとしても、これはかなり魅力的で、正のNPVを持つ投資になるでしょう。しかし、この企業は現金に乏しく、この100万を調達するためには新たに株式を発行しなければならなかったとしたらどうでしょうか。


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(画像はクリックすると拡大します)


すると、株主はこの投資に反対するでしょう。新たに100万円分の株式を発行しても、期末に1000万円銀行に持っていかれることは分かっているわけですから、期末には50万円しか残らないことになります。つまり、明らかに正のNPVを持つプロジェクトが目の前にあったとしても、株主価値の向上にはつながらないため、見送るわけです。これも債権者と株主の間で利益相反の関係があり、Underinvestment problem と呼ばれ、リスクの高い負債を抱え、高い成長機会を持つ企業に見られる傾向があるそうです。

そして、このような Underinvestment problem の状況では、株主としては会社の資産を売却して利益を出し、現金配当として持ち逃げしてしまう、という行動に出る可能性があります。

この問題を避けるための一つの方法としては、レバレッジを低下させる、そして負債の満期を短期にすることなどが挙げられています。


レバレッジによるエージェンシーベネフィット(良い点)
高いレバレッジによってエージェンシーコストが上昇する例を見てきましたが、今度はベネフィットです。

ベネフィットを考える前に、Management entrenchment と呼ばれる状況を考えてみます。これは次のような状況です。

マネジメントが自分の個人的な利益を追求すると仮定します。そして、マネジメントの保有する株数は十分少ないと仮定します。すると、マネジメントは株主利益も、債権者利益も軽視し、自己の利益を追求するかと思いますが、株主が権力を行使してマネジメントをクビにすることはかなり稀です。すると、結果的に会社のパフォーマンスは悪化してしまうのですが、これが Management entrenchment と呼ばれるものです。

このような株主利益を追求することへの努力の低下(モラルハザード)や、行き過ぎた無駄遣いはエージェンシーコストの一形態と考えられています。レバレッジを活用する(株式を発行せずにデットで調達する)ことにより、株主の希薄化を防ぎ、マネジメントの利益が株主利益と一致するようにすることで、このようなエージェンシーコストを低下させることができるというものです。


次に、Free cash flow problem と呼ばれる問題を考えてみます。これは、キャッシュフローに余裕が出てくると、利益率が低かったり、無駄とも思えるような投資がしばしば行われるようになる傾向があるという問題です。これらの原因としては、例えば次のようなものが考えられています。

  • Empire building
  • マネジメントは、高収入、高い名誉が得られるので、できるだけ大きな企業を経営することを好みます。そのために、とにかく企業の規模を大きくするように投資をしてしまうというものです。

  • Overconfidence

  • マネジメントは、強気になり、間違いを犯してしまうというものです。

レバレッジのベネフィットの一つに、これらを防ぐことが挙げられます。つまり、将来にわたる金利負担が発生することにより、マネジメントがキャッシュフローの使いみちに慎重になり、無駄な投資を抑制することができるというものです。また、レバレッジによって常にファイナンシャルディストレス(Financial Distress、いまいち日本語がわかりません、、、)に対する意識が高まり、Management entrenchment を防ぐことができるというものです。

さて、最後に少し話が変わりますが、今度は情報の非対称性と資本構造という観点で考えてみたいと思います。

一般的に、マネジメントは、外部の投資家(アウトサイダー)よりも多くの情報を持っていると言われています。その情報の非対称性に関連して、1)レバレッジの、信用に対するシグナルとしての活用性、2)Adverse selection(逆選択)と pecking order theory、について説明します。

まず、マネジメントが企業内のポジティブな情報を外部に伝えるためにはどうすればよいのか、ということを考えます。すると、一つの方法は投資家やアナリストが検証可能な将来に関するステートメントを作成することです。しかし、マネジメントは時としてあまりに具体的な情報を公開することが難しいことがあります。そのような場合に、レバレッジを高めに設定し続けることで、投資家にその企業の成長性および金利支払に対する安全性に関するメッセージを送ることができるというものです。


例えば、ある企業の1年後の価値が、等しい確率で100万円か、50万円のどちらかだと言われている状況を考えます。この企業が、25万円のデットファイナンスを行っている場合と、55万円のデットファイナンスを行っている場合で、どのようなことが読み取れるでしょうか。


もし、マネジメントが25万円のデットファイナンスを選択していた場合、これは信用に対する有効なシグナルとはなりません。なぜならば、どちらの結果(100万円 or 50万円)になったとしても、25万円は確実に返済可能だからです。つまり、50万円以下のデットファイナンスであれば、有効なシグナルとはみなされません。

一方、55万円のデットファイナンスは信用力を示すシグナルとみなされるかもしれません。つまり、もしマネジメントが結果に対して何らポジティブな情報を持っていないのであれば、それなりの確率で倒産してしまうわけですから、55万円のデットファイナンスは行わないはずである、ということになります。

このように、レバレッジに関する情報から、信用に対するシグナルとして外部からでも読み取ることが可能であるという話です。


最後に、Adverse selectionPecking order theory についてです。
Adverse selection を説明するためには、まず lemons principle を説明します。これは、レモンと言っても、英語では欠陥車(中古車)のことを意味するようです。中古車市場で売り手のみがより多くの情報を持っている場合に、買い手としては情報が少ないことから本当によい品質のものと、悪い品質のものの区別がつかないため、値引きを要求するようになり、その結果、市場には品質の悪いもののみが残ってしまう(逆選択、Adverse selection)という現象のことを指しています。「悪貨は良貨を駆逐する」という話だと思われます。最近、賞味期限等がいろいろ問題になっていますが、消費者サイドが品質を判別する目を持っていなければ、市場に出回る商品のクオリティは下がってしまうのかもしれません(この問題は、他の観点も重要だと思うので、少しずれるかもしれませんが。賞味期限切れと味は必ずしも関連がないかもしれません)。

さて、この話を企業の資金調達にあてはめたのが pecking order theory と呼ばれるものです。これは、企業は一般的に資金調達の方法として、内部留保、デットファイナンス、エクイティファイナンスの順に好む、という話です。内部留保が最も安い調達方法であり、外部からの調達としては、デットの方がエクイティよりも安く、最も高いエクイティは最後の手段というわけです。投資家からすると、内部の情報はわからないため、それなりのプレミアムをつけてくれないとエクイティファイナンスには応じないため、企業としては結果的に高コストになってしまう、という話です。


日本語が変なところもありますが、とりあえず、こんなところで。明日はいよいよ試験です。

以前、携帯電話の調子が悪いという話を書きましたが、結局買ってしまいました。話しているときに、突然ぼくの声が相手に伝わらなくなる時がしばしば起こるため、これは買わざるを得ないか、と。

で、購入したのが次の携帯です。


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ノキアの携帯で、FMラジオとか、カメラなんかがついてます。別にカメラは要らなかったのですが、ついて来てしまいました(画素数かなり低めだし)。ただ、FMラジオなんかは意外とよいかもしれません。最近BBC4とかを聴いたりしていて思うのですが、テレビよりもラジオの方が、もともと聴く人を対象に作られているためか、わかりやすい気がします。ということで、付属のイヤホンを持ち歩けば、ラジオとして機能するのでそれなりによいかな、と。

ちなみに、以下のサイトで購入しました。最も安い機種を買うという選択もないわけではなかったのですが、あまりに使いづらいとストレスがたまるかなぁ、と思いほどほどのものを買いました。送料込みで60ポンド程度でした。

http://www.mphone.co.uk/cheap_phones.html

18ヶ月の契約とかが主流なので、長期的に滞在が決まっている方は、契約タイプの方がよい気がします。

今日になってクラスメイトから電話がかかってきて、明日一緒に勉強しよう、と。「これはかなりタフな試験じゃないか」ということで、他の人も何人か呼んで一緒に勉強することになりました。試験前日の夕方です。少し遅い気もしますが、きっと、やらないよりはずっとましでしょう(試験は火曜日の午後なので、少なくとも午前中は悪あがき可能です)。

数日前に、IPO時における取引所の選択基準 というエントリを書きましたが、今回は、そもそも上場させるべきか(させないべきか)、または(上場企業が)非公開化(自主的に上場廃止)するべきか、といった時に考慮すべき点についてまとめたいと思います。

ある意味当たり前のことですが、上場させるべきか(させないべきか)、(上場企業が)非公開化するべきかの基本的な判断基準は、そうすることによるベネフィットがそのコストを上回るかどうか、です。これは各企業の特徴、目的、そして市場やマクロ経済的な環境によって、ケースバイケースで判断されるべきことです。

これを踏まえたうえで、まずは上場させたいという視点です。

なぜ上場させるべきか


  • 企業にとって、または既存株主にとって資金調達の機会を確保できる

  • レバレッジを低下させることができる

  • さらなる株主資本および負債資本(ローンおよびボンド)へのアクセスが可能になる

  • 企業およびその所有者にとっての知名度向上

  • マネジメントと従業員にとってのモチベーションや補償(compensation の訳なんですが、日本語だと何がいいのでしょうか)

  • 情報の生産と改善された評価測定

  • ベンチャーキャピタルなど上場前からの投資家への出口の提供

  • M&Aのための資金確保が容易になったり、株式交換によるM&Aが可能になる

  • コントロールの移転(どこかに買収されるために上場させる)および同族企業における継承の促進

  • より良いマネジメントの確保

いつ上場させるべきか


  • 市場が一時的に過大評価している(過熱感のある)時

どこに上場させるべきか


次に、上場させない理由です。


  • 高い上場コスト

  • 一時的なコスト
    直接コストとしては、投資銀行およびブローカーに対する高いコミッションおよびフィー、弁護士、会計士、PRに要するコスト、印刷および広告費用などが挙げられます。さらに、間接コストとしては、アンダープライシング(上場初日の終値は、平均的には募集価格よりも高くなる)が挙げられます。
    上場を維持するためにかかるコスト

    • 詳細な財務諸表(中間、期末)などの完全で正確な情報公開

    • 価格に敏感な情報の公開

    • コーポレートガバナンスに関する統合規範の準備

    • 証券取引所に支払う上場維持コスト

    • 米国においてはサーベンスオクスレー法に対応するためのコスト


  • コントロールを失う可能性

  • 敵対的買収に対する脅威

  • 所有と経営の分離

  • さらなるディスクロージャーと秘匿性の喪失

  • 短期主義者による圧力

  • マネジメントに対する過剰な干渉や制限


最後に上場企業が非公開化すべき理由です。


  • 低いバリュエーション

  • メディア、アナリスト、そして投資家からのあまり歓迎されない影響や注目

  • 安いバイアウトファイナンスがすでに確保できている

  • リストラクチャリングの必要性

  • エージェンシー問題のコントロールの必要性

  • 長期的な観点からの経営に専念できる

ちなみに、UKにおける非上場の優良企業としては、Bamford, Rothchilds, Littlewoodsなどがあるそうです。


かなり直訳感が満載ですが、とりあえずこんなところで。久しぶりの試験です。

相変わらず Advanced Corporate Finance の試験勉強をしているわけですが、今日は Adjusted Present Value Method (APV法) について書きたいと思います。コーポレートファイナンスを勉強すると必ず、DCF法によるNPVの計算とかをやるわけですが、このAPV法はDCF法に代わるアプローチです。

いきなりAPV法に入る前に、まずはモディリアーニ&ミラー(Modigliani and Miller)のおさらいから始めます。「1枚のピザを4つに切っても、8つに切っても、ピザ全体の価値は変わらない」というたとえ話がある、あの話です。


モディリアーニ&ミラーの命題1

完全な資本市場においては、企業価値は、その企業が保有する資産によって生み出されたキャッシュフローの総和に等しく、その資本構造の選択に影響を受けない


ここでは、完全な資本市場 (a perfect capital market) という概念が重要になります。現実世界では、完全な資本市場ではないからこそ、最適な資本構造を求めて、株式と負債による調達の割合を考えたりするわけです。では、完全な資本市場とはどのような仮定が置かれているかというと、例えば次のようなものです。

  • 証券は競争的な市場価格で取引されており、それは将来のキャッシュフローの現在価値に等しい
  • 税金、取引コスト、発行コストはないものとする
  • 資本調達における意思決定が、投資のもたらすキャッシュフローに影響を与えない。また、その決定が新しい情報を与えることはない

これを読めば、完全な資本市場という概念は、あくまで理論を構築するための単純化された理想的な世界であることがわかるかと思います。ちなみに、命題2は次の通りです。


モディリアーニ&ミラーの命題2

負債調達を行っている企業の普通株式の期待収益率は、デットエクイティレシオに比例して増加する


さて、話は命題1に戻りますが、これは別の言い方をすると、バランスシートの左側と右側の間には相互作用がない、と解釈することができます。しかし、実際には資本市場の完全性はくずれている(例えば、税金のない国はごく稀です)ので、現実世界ではデットエクイティレシオを変えることにより、企業の価値は影響を受けるわけです。


ここでDCF法による企業価値評価といきたいのですが、これはあまりにメジャーなのですでに既知として、APV法の説明に移らせて頂きます。APV法の考え方を一言で言うならば、「すべての資本を株式で調達したと仮定してキャッシュフローの現在価値を算出し、後から資本構造の影響分を調整する」といった計算方法です。式で書くと次の通りです。

APV = base-case NPV + sum of PVs of financing side effects

右辺第1項が、すべてを株式で調達したと仮定した場合のキャッシュフローの現在価値で、base-case NPVと呼ばれるものです。これに、資本構造の影響を調整した第2項を加えることによって、企業価値を求めましょう、というのがAPV法です。第2項にどんなものが入るかというと、具体的には以下のようなものが入ります(詳細は割愛します)。

  • 負債調達による税金控除 (the interest tax shield)
  • 証券の発行コスト (the issue costs of securities)
  • サプライヤーや政府にの援助によるファイナンスパッケージ (financing packages subsidised by a supplier or government)
  • 期待倒産コスト (Expected bankruptcy cost / costs of financial distress)

上記の各項を適切な割引率によって割り引き、足し合わせることによって資本構造による価値を算出します。


さて、ここでAPV法の長所と短所ですが、まず長所としては、


  • 事業の価値、調達による影響などをバラバラにして数値化できる

  • 税金控除、発行コストなどをバラバラに分解できるので、各要素ごとにシミュレーションを行って、検討することも容易になります。
  • 資本構造が未来永劫不変であるという仮定を置く必要がない

  • 後で触れるように、D/Eレシオが変化する場合に計算がしやすくなります。

が挙げられます。そして、短所としては

  • 期待倒産コストの算定が難しい

があります。この計算がやさしくないことは容易に想像できると思います。


ちなみに、同じ仮定の下であれば、DCF法による価値はAPV法による価値に一致するそうです(証明は確認していませんが、テキストには書いてあります)。
(11月28日追記: APV法ではTax shieldsを割り引く際に、デットの要求リターンを使い、これは一般的にWACCよりも低いため、その分だけバリューが高めに出る傾向があるようです)

では、どのような時にこのAPV法が使われるのでしょうか。「CAPMを使ってWACCを計算して、フリーキャッシュフローを割り引けばいいんじゃないの?」と思われる方も多いかと思いますが、APV法の方が扱いやすいケースもいくつかあるようです。

それらは、LBO(Leveraged buyouts)やプロジェクトファイナンスです。LBOやプロジェクトファイナンスに関する説明は割愛しますが、これらはいずれも予め定めておいたスケジュールで負債の残高が減少していくものであり、このような企業またはプロジェクトを評価する場合には、資本構造の影響を取り出して考慮できるAPV法が好ましいようです。もちろん、将来のデットエクイティレシオ(つまりは、負債時価 / 株式時価)を各期ごとに予測して、その期ごとにWACCを計算してDCF法を当てはめることも不可能ではないのかもしれませんが、計算としてはAPV法の方が圧倒的にラクだと思われます。ということで、DCF法(WACC)とAPV法の判断の分かれ目は、デットエクイティレシオが一定かどうか、ということになるかと思います。

ちなみに、先生は将来的にはAPV法の方がメジャーになるだろう、と言っていました。


実際のところ、事業会社で資本コストってどうやって決めているのでしょうか。コーポレートファイナンスを勉強すると、いつもその実務の部分が気になります。ある程度は、「えいや!」と決めているような気がするのですが、、、、

成功はゴミ箱の中に―レイ・クロック自伝 世界一、億万長者を生んだ男-マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)
レイ A.クロック ロバート・アンダーソン 野崎 稚恵
4833418452

マクドナルドの創業者、レイ・クロックさんの自伝です。52歳で起業し、マクドナルドを大きく成長させていく過程が詳しく書かれています。


「未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端、腐敗が始まる。」 16

奢れる者久しからず、ということですね。人間に共通する不変の真理なんでしょうね。


良き管理者は不正行為を嫌う。部下が誠実に働きつつも、時に犯してしまうミスならば許容できる。しかし不正行為には強い意志で処置を取るべきだ。 111

人には取るに足りないように思えることの一つひとつが、私には見逃せない重大なミスだった。 129

「我々を成長させたのは、ビジネスに対する厳しい倫理観」と強調した。 238

他人がいくら儲かるかなど気にしたことはない。私が気にすることは、それがマクドナルドにとって正しい判断かどうかだけだ。 251

マクドナルドは人間によるサービスが売り物で、オーダーを取るカウンターの店員の笑顔が我々の大切なイメージなのだ。 282

自分のベストを尽くして負けたときでない限り、試合に負けることは罪である 298


やってよい間違いとやってはいけない間違いがあるのだと思います。ここを外してはいけない、というポイントがあるのだと思います。こういったことをメンバー全員がきちんと認識できているのであれば、強い組織なのかもしれません。


品質を保つため、すべての過程において作業は標準化されなくてはならず、クルーは全員、同じ教育を受ける必要があるというのに。
こうした基本的なルールが成功を約束するのであって、よほど辺鄙な地、あるいはよほどの例外でもない限り、全うされるべき公約だったのだ。食料品店の店員や、軍隊出身者、その道のプロフェッショナルなど、様々なキャリアを持った人々がマクドナルドへやってきたが、このような基本原則はおざなりになりがちで、何度も繰り返し言い続けなければならなかった。 145

「競争相手のすべてを知りたければゴミ箱の中を調べればいい。知りたいものは全部転がっている」
私が深夜二時に競争相手のゴミ箱を漁って、前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したのか調べたことは一度や二度ではない。 182

彼はフライドポテトが好きだが、一袋では少なすぎ、二袋では多すぎると言い、我々は対策を考えていた。すると彼が、家にいちばん近いシカゴの店で、ラージサイズの提供を始めてみたらどうかと提案し、我々はそのアイデアを即座に取り入れた。 277

やり遂げろーーこの世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違うーー才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違うーー恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世にいる。教育も違うーー世界には教育を受けた落伍者があふれている。信念と継続だけが全能である。 321


地道なことの積み重ねが一番大事で、一番難しいのかもしれません。


「ばか野郎!景気の悪いときにこそ建てるんだ!なぜ景気が上向きになるのを待たねばならない?そんなことをしていたらいまよりずっと金がかかるようになる。土地が買うに値するなら、すぐに建物を建て、ライバルより先に店を開くんだ。金と活気を注ぎ込めば、町はマクドナルドを覚えてくれる」と叫んだ。 246

私は思考のスケールが小さいと、その人自身も小さいままで終わってしまうと思っている。 274
思考のスケールを大きくするのにお金はかかりません。すぐにでも取り組めます。

この本には、「特別対談 孫正義 vs 柳井正」という章がついています。お二方とも、レイ・クロックさん、そしての藤田田さんの経営から学ばれたことが多いようです。

「Be daring(勇気を持って), Be first(誰よりも先に), Be different(人と違ったことをする)」 340

役員会や社内会議でよくありがちなのは肩書きが上の人の意見が通ってしまうこと。ある意見に対して、正しい、間違っているという判断でなく、「これは社長の意見だから、あれは部長が言ったことだから」と通してしまうと、誰も意見を言わなくなる。新入社員の発言でも、それが正しいことならば会議を通るという体質にしておかないと、会社は成長していきません。 351 (孫正義)

小売りや製造業は農耕民族みたいな性格があるかもしれません。対してインターネットの世界は狩猟民族的なところがある。ある日、突然、パソコン一台を方から提げてきた若者が業界を席巻することもありうるのです。だから、私としては常にフィールドを眺めてチャンスの芽を探しておかなくてはならない。チャンスを見つけたら素早く飛びかかって事業にする。レーダーで探査していないと、一瞬のうちに抜き去られてしまう業界です。 352 (孫正義)

正しいと思ったことは堂々と意見を言っていきたいものです。そういう環境作り、仕組み作りって難しいけど、非常に重要だと思います。それから、農耕民族的なビジネスか、狩猟民族的なビジネスか、これを理解していないと、どんなに努力してもなかなか結果がついてこないのかもしれません。おおもとの所での間違いは絶対に避けなければなりません。


さらに、「レイ・クロックの金言、私はこう読む 柳井正」という章もついていて、柳井正さんご自身の経験、考えを知ることができます。

「ひょっとしたら自分の仕事は失敗の範疇に属するのではないか、いまやっていることよりもさらにいい方法があるのではないか」と常に自らに語りかけながら仕事をしていかないと進歩も成長もありません。自分が達成した少しの成功に甘んじていたらそこでおしまい。 361

僕も一応は原理原則だと知っていました。けれども本当の意味では、この原理原則を「わかっていなかった」。わかるというのは身に沁みることです。自分で体験して、これが原理原則なんだなと実感しない限り、その後の行動指針にはなりません。 361

僕は座右の銘を教えてくれと頼まれたとき、こんなことを書きます。
「店は客のためにあり、店員とともに栄える。店主とともに滅ぶ」 364

ただ、会社のオーナーは一人の後継者を作るだけではいけない。社内に経営者のチームを育てなければならない。組織や仕組みで会社が成長を続けていけるようにする。一人の優秀な経営者を待ち望むよりも組織自体を確実にするほうが正しいように思います。 373

僕は競争相手に勝とうとするのならば同じ土俵に上がっては駄目だと思っています。自分だけのポジションを新しくつくること。そこを大きく伸ばしていくしかない。 380


レイ・クロックさんの自伝に加えて、柳井正さん、孫正義さんというお二人の解説がついていると言うのは、この日本語版の本の価値を高めていると思います。一流の経営者の方の思考の一端に触れることができるわけですから。

最近、やたらイスラム金融に関するニュースが駆けめぐっていますが、イスラム金融にもデリバティブがあることがわかりました。

日経ビジネスの「イスラム経済思想は日本を救う」には、以下のようにあったので、デリバティブはないのだろう、と思っていました。

その一方で、先物やデリバティブは禁止されている。「ラクダ売買の時に胎内にいる子供も見込んで売買してはいけない」と表現される先物の禁止規定があるためだ。実態の無いデリバティブも同様である。

もとの記事はこちらから。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20071011/137313/


ところが、International Herald Tribune の以下の記事にはデリバティブに関する記載があるではないですか。長いので一部引用。

Islamic banking rises on oil wealth, drawing non-Muslims By Wayne Arnold    Published: November 22, 2007

KUALA LUMPUR: Rising oil wealth is lifting Islamic banking - which adheres to the laws of the Koran and its prohibition against charging interest - into the financial mainstream.

Big banks, including Citigroup, HSBC and Deutsche Bank, as well as financial capitals like London, Tokyo and Hong Kong, are all going into the Islamic banking business. An estimated 300 Islamic financial institutions hold at least $500 billion in assets, an amount that is increasing more than 10 percent a year.

In addition to Islamic loans, there are Islamic bonds, Islamic credit cards and even Islamic derivatives. Loans and bonds that conform to the Koran are already available in the United States. And Britain, Japan and Thailand are contemplating issuing Islamic bonds of their own.

(中略)

そして、デリバティブに関する部分はこちら。

Because Islamic financial transactions must have an underlying asset, Islamic bankers tend to have high exposure to real estate and construction projects.

Hedging that exposure is difficult; though Islamic derivatives exist, scholars differ on whether they are permissible under the Koran.

(後略)

もとの記事はこちらから。
http://www.iht.com/articles/2007/11/22/business/islamic.php?WT.mc_id=rssfrontpage


基本的な発想として、実体の伴わない取引は禁止されているようですが、学者の間で見解が異なるらしく、認めている人もいるようです。


そこで、「イスラム金融、デリバティブ」で検索してみたところ、財務省委嘱研究会が作成したイスラム金融に関する報告書を発見しました(これはけっこう詳しくまとまっているので、わざわざイスラム金融に関する本を注文する必要がなかったかも、、、)。それによると、以下のような記載があります。

各地でイスラム金融のデリバティブ取引が散見されるようになってはいるが、全面的に是認された訳ではない。オンバランスの金融取引同様、シャリア学者間の解釈も分かれているほか、今のところマレーシアやドバイといった、シャリア解釈に比較的柔軟な地域で盛り上がっている感がある。

(中略)

こうした中で、イスラム式デリバティブ取引の着実な発展を図るべく、一般のデリバティブ取引の業界団体であるISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)とIIFM(国際イスラム金融市場。バーレーンに拠点を置く国際機関)は、イスラム・デリバティブのドキュメンテーション(約定関係の書類形式)の共同開発につき、覚書を締結した。こうした試みにより、イスラム・デリバティブの相対取引が容易になると考えられる。

財務省のページ(https://www.mof.go.jp/index.htm)から、
トップ > 外国為替・国際通貨制度、国際協力 > 委嘱調査・研究会 > 委嘱研究会(2006年度) > イスラム金融研究会
とたどって行くと、「イスラム金融研究会」というページにたどり着きます。


ISDAがひな型を作り始めているということは、何だかんだいって徐々に普及していくのかもしれませんね。気づけばイスラム金融のデリバティブ市場が急成長、なんてことになるかもしれません。実際、クロス・カレンシー・スワップ取引などの取引実績もちらほらあるようですし。

今後、どうなっていくんでしょう。

一日中、課題をやったりしながら家にいたこともあって、ヒルトンホテルの定点観測をしてみました(と言っても、15時から17時ですが)。まあ、要するに暗くなるのが早いという話です。


ManchesterEvening_001.jpg15:00頃のマンチェスターです。


ManchesterEvening_002.jpg16:00頃のマンチェスターです。少しずつ赤みを帯びてきています。


ManchesterEvening_007.jpg17:00頃のマンチェスターです。16時から17時にかけての間に、一気に暗くなりますね。


(ちなみに、見た目とデジカメで撮れたものができるだけ近くなるように、適当にホワイトバランスを調整しています)

17時はかなり夜です。11月下旬でこれですから、来月末から年明けあたりの最も暗い時期はもっと早く暗くなると思われます。

まあ、勉強とかしてると、外の暗さはあまり気にならないんですけどね。

忘れなければ、来月末頃もやってみようかな。


日本はもう少し明るいんですよね、きっと。

昨日のcross listingに対するモチベーションに引き続き、今日はIPO時における取引所の選択基準について書こうと思います(ぼくの試験勉強です)。あまり長く書くと疲れるので、軽めにします。

日本でIPOと言えば、日本国内の証券取引所に上場することが一般的かと思いますが、授業のケースで扱った企業の場合、ノルウェーの企業でありながら、地元のオスロ証券取引所に加え、ニューヨーク証券取引所など海外上場の可能性も選択肢に入っていました。

ということで、昨日のcross listingの際に挙げた選択基準もあるのですが、それに加えて以下のような点が考慮されるようです。

  1. イニシャルコスト
  2. これは上場させるにあたって、取引所による審査などに要する費用です。取引所によって費用は異なります。

  3. ランニングコスト

  4. これは上場させた後に、上場を維持させるためにかかる費用です。例えば、上場株式数に応じて課金されたりします。

  5. 上場までにかかる時間

  6. 簡易な審査で済むところもあれば、厳格な審査で時間がかかるところもあります。8週間から12週間程度が一般的なようです。

  7. アナリストカバレッジ

  8. その取引所に上場されている企業をカバーするアナリストがどの程度いるか、ということです。例えば、日本企業が日本の証券取引所に上場されれば、アナリストにカバーされる確率はそれなりに高いと思いますが、アメリカに直接上場しようとした場合、アメリカのアナリストがどれほどカバーしてくれるかは疑問です。アナリストにカバーされることがなぜ重要なのかと言うと、レポートなどの形でその企業に関する情報がより多くの投資家に行き渡り、それによって投資家が投資の判断をしやすくなり、バリュエーションが上がることが期待できます。また、結果的に投資してくれる投資家が増える、投資家あたりのリスク負担が減少、よって株式資本コストの低下といったメリットもあります。

    一方で、アナリストカバレッジはそれほど単純な話でもなく、適切なセクターがある市場に上場することが大切になってきます。例えば、ハイテク企業が、重厚長大産業に属する企業ばかりが上場している取引所に上場しても、きちんとカバーできる能力を持つアナリストがいない可能性もあります。その場合、バリュエーションに悪影響が出る可能性が高くなります。また、企業によっては属するセクターがM&Aなどによって変わる場合もあり、そのような際に適切なアナリストにカバーされることが重要になってきます。例えば、一昔前のソフトバンクはインターネット・カルチャー事業、ブロードバンド・インフラ事業がメインでしたが、現在では移動体通信事業の占める割合が非常に大きくなり、通信セクターのアナリストにカバーされるようになっています。

    ちなみに、ソフトバンクのアナリストカバレッジはこちらから確認することができます。

  9. 流動性

  10. これは市場によって、厚みが違います。市場参加者が多ければ多いほど、取引が活発になり、より適正な価格がつく可能性が高くなります。また、その企業に対する注目のみならず、後述するインデックス運用の影響によっても、流動性は影響を受けることになります。

  11. 時差(タイムゾーン)

  12. 欧州の企業が直接ニューヨーク証券取引所に上場した場合などは、時差があるためいろいろと手間がかかります。

  13. 投資家の多様性

  14. ドメスティックな市場とインターナショナルな市場という意味では、外国人投資家の存在感によって、投資家の多様性がかなり変わってきます。また、個人投資家が多いか、機関投資家が多いか、によって資金の質やスピードも変わってくることが考えられます。

  15. ディスクロージャー規制

  16. これは企業の情報に関する開示義務制度ですが、取引所、さらにはメイン市場(例えば、東証一部)か、新興市場(例えば、マザーズ)かによっても異なります。これは昨日触れたので、ここでは詳細は省きます。

  17. 会計基準

  18. US GAAPなのか、IAS/IFRSなのか、など現在採用している会計基準と異なるもので開示しなければならない場合は、そのためのコストが発生します。

  19. コンプライアンス&各種規制

  20. アメリカで言うところのサーベンスオックスレー法(SOX)を遵守するためには、非常にコストがかかると言われています。また、ノルウェーでは、取締役の40%以上が女性でなければならないようです。国によって、これら規制の程度は異なります。

  21. インデックス

  22. 取引所によって、どの程度インデックスが充実しているか、が異なります。例えば、東証一部に上場している企業であれば、TOPIX採用銘柄となり、TOPIXに連動させて運用している投資家が機械的にポートフォリオに組み込むことになります。

    例えば、最近では「S&Pと東証、イスラム投資家向け日本株指数を開発」というニュースがありましたが、このインデックスに採用されることによって、イスラムの投資家に投資される可能性が高くなるわけで、インデックスに採用されるかどうかで投資家層の厚みが変わってきます。

以上、駆け足でIPO時における取引所の選択基準を見てみました。こうしてみるといろいろありますが、これだけあるとこれらを一つ一つ検討しているとは思えないのですが、実際のところどうなんでしょうね、、、

あらすじで読む 世界のビジネス名著
グローバルタスクフォース
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世界のMBAカリキュラムで定番とされているようなビジネス名著28冊に関して、どんな内容かを簡単に説明した本です。

「こういった本で手軽に読んでしまおう」なんて考えていると、この本に対して満足はできないと思いますが、「自分に役立ちそうな何かおもしろい本はないかな」と本を探す手がかりとして使うぶんには、OKかな、という気がします。また、逆にMBAで勉強する知識を身に付けたいということであれば、ここに掲載されている本を読み込むことによってかなりはカバーできると思います(もちろん、海外MBA留学で得られるものは知識以外にも様々なものがあると思うので、それはまた次元の違う話だと思いますが)。

ちなみに、ここで取り上げられている28冊中、10冊が手元にありました。必ずしも全部読んでいないのですが。

いつか読む日が来るのでしょうか。読書って、読みたい時に読みたい本を読んだ方が理解度というか、吸収度が高いですよね。読みたくなったら、読むことにします。

最近、まわりの人がやたらグループワークで忙しそうにしているのですが、それに比べて比較的時間に余裕があるのはなぜだろう、と考えてみたところ、ぼくはAdvanced Corporate Financeを取っていることが一因なのではないかという結論になりました。というのも、これは100%試験で評価が決まるため、評価と関係ないグループプレゼンが昨日あったことを除けば、試験勉強をコツコツするのみだからです。

この試験がちょうど来週の火曜日にあるわけですが、それに向けてそろそろ準備を始めなければなりません。ブログを書くことによって、頭の中が整理されるということもあるので、いくつかのテーマに分けてブログに書くことによって試験対策をしてみたいと思います。

ちなみに、この Advanced Corporate Finance ですが、ディプロマステージでやったコーポレートファイナンスをもう少し細かくやる(計算とか)感じの授業かと思いつつ取ってみたのですが、フタを開けてみると、コーポレートファイナンスに関連するより広範囲な内容をカバーする授業でした。具体的には、Corporate governance、Private Equity and Going public/private、Initial Public Offering and cross-listing などです。

少し長いので、興味のある方のみ、どうぞ。


今回は昨日のグループプレゼンの後、けっこう激しいディスカッションを行った Motivation for cross listing についてです。

まず、cross listing の定義ですが、日本語で何というのかいまいち分からないのですが(複数上場?共通上場?)、要するに本国の証券取引所に加えて、海外の証券取引所にも同時に上場させることです。例えば、トヨタ自動車が東京証券取引所に加えて、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する、など。

このcross listingをする際の場所を選ぶ基準としては、以下のような点が考慮されるようです。


  1. Economic proximity

  2. 本国と、経済的にどれほど親密であるか。つまり、例えばトヨタ自動車の例で言えば、北米、特にアメリカでの売上げがかなり大きいわけで、アメリカの証券取引所に上場させることによって、アメリカでの知名度を高め、より有利にビジネスを展開できる可能性が高まるものと思われます。

  3. Cultural proximity

  4. これは、本国で話されている言語とcross listing先の国で話されている言語が共通であるか、植民地として同じところに支配されていた歴史を持つか、などといった要素です。前者で日本企業の場合は、日本語が主要言語として話されている外国はどこにもないのであてはまりません。しかし、スペインの企業がメキシコに上場したり、その逆、なんてケースがこれにあてはまるものと思われます。さらに、後者の例で言うと、コモンウェルスなどを考えればわかりやすいと思います。

  5. Industrial proximity

  6. 今ハンドアウトを読み返してみて、いまいちしっくり来ないのですが、おそらくcross listingさせる国において、その企業の属する産業がどれほどの重要さを持っているか、といった程度だと思います。例えば、この観点から言えば、トヨタ自動車で言えば、自動車事業(輸送機械)がコアとなる産業ですが、例えばウィーン証券取引所(オーストリア)に積極的に上場させる理由はあまりない、ということになるのでしょう。

  7. Geographic proximity

  8. これは地理的な要因です。アジアの企業であれば、アジアで上場させたい、など。

そして、cross listing をさせるモチベーション(これが今日の本題)としては、従来は以下のような説明があったようです。

  1. Market segmentation

  2. 例えば、トヨタ自動車が日本の東京証券取引所のみに上場していた場合、海外の投資家は取引しづらくなってしまいます。最近はインターネットの発達によって、海外の株式も取引しやすい環境が整備されつつありますが、それでもやはり海外の株式は本国の株式に比べて取引しづらいことには変わりありません。また、東証の上場規定は知りませんが、東証のみに上場させるのであればトヨタ自動車が英語のドキュメントを作成する必要はないかもしれません。すると、海外の投資家にとっては情報が手に入らなくなるわけで、自然と国内の投資家のみが投資できるという環境が構築されてしまいます。このようなインフラ、情報伝達の容易性に加えて、税制や各種規制など様々な要因によって市場がセグメント化してしまう可能性が高くなるわけです。海外の取引所に上場させることによってセグメント化してしまうことを防ぎ、企業としては自社証券の市場をインテグレートし、投資家の多様化を図ることができるわけです。これに関連して、投資家層を拡大させることによって、企業のリスクが幅広い投資家によって共有されることで、企業の資本コストが低下するというメリットも挙げられています。

  3. Liquidity

  4. まず、Liquidity(流動性)の定義ですが、ここでは「現存の市場価格を下げることなく、どの程度の証券を新たに発行できるか」といったものととらえておきます。国内のみに上場している場合、国内の資本に対する需要と供給でこの流動性は決まってしまいますが、海外に上場させることによって、この流動性を向上させることができるというわけです。

  5. Signalling and investor recognition

  6. これはディスクロージャーに関する規制の程度が各市場によって異なることに起因するものです。例えば(あくまで例えなので、実際にどうなのかは知りません)、日本よりも、米国の方がディスクロージャーに関する規制が厳しいと仮定します。すると、日本企業(例えば、トヨタ自動車)が米国に上場することによって、より詳細な情報が市場に提供され、そのことによって投資家の企業に対するモニタリング(監視)能力が高まります。すると、投資家はより詳細な情報を手にできるわけですから、より適切で、より高いバリュエーションがなされることになります。株式に対するリスクプレミアムが低下することによって、企業としては資本コストを下げることができ、より有利にビジネスを展開していくことが可能になるわけです。

以上が従来からcross listingのモチベーションだと考えられてきたもののようですが、これらでは説明できない現象もあり、最近では新しい説明があるようです。それは、Legal bonding と呼ばれるものです。

これは法的規制の厳しい証券取引所に上場することによって様々な要求を満たさなければならなくなるため、上場していることそのものが様々な要求を満たしている証拠となり、結果的にエクイティに対するプレミアムを低下させることができるのではないか、という説です。具体的には、社外取締役の起用、少数株主の保護、厳格なディスクロージャー規制などです。例えば、コーポレートガバナンスに関して言えば、経営陣が自分たちの個人的な利益を重視する経営を許しかねない規制の下で運営されている企業と比べれば、外部からの目が厳しく、そのようなことが仕組みとして難しくなっている証券取引所に上場されている企業の方が、投資家としては安心して投資できるのではないか、ということです。

例えば、以下のようなサーベイがマッキンゼーによって行われたようです。

"If so, how much more (what premium) would you be willing to pay for a share in a `good governance` company in the following countries?"

これに対する結果ですが、モロッコが最も高く42%程度、日本は21%程度で真ん中くらい、米国が14%程度、カナダが最も低くて12%程度だった、とのことです。

このように国(または証券取引所)によって、規制の程度が異なるため、企業に対する信頼性を正確に測りにくい市場に対しては、どうしてもプレミアムが上昇してしまい、結果として資本コストが上昇してしまうというわけです。

以上、cross listingへのモチベーションに関するアカデミックな最近の研究でした(日本語であっても、書くことによってけっこう頭の中が整理できました。わかりづらくて読まれている方には伝わっていないかもしれませんが、、、)。


ちなみに、同じ国内で複数の取引所に上場するモチベーションは何なのか?と聞いてみたところ、それは日本とかドイツだけで見られるかなり特殊なケースなので、特にそれについて研究している文献は見たことがない、とのことでした。現代において、日本国内で複数の取引所に上場するモチベーションって何かあるのでしょうか(「証券取引所再編で12月末にも方向性=日証協会長」という話もあるようですが)。ちなみに、トヨタ自動車は以下の取引所に上場しているようです。

国内:東京、大阪、名古屋、福岡、札幌 海外:ニューヨーク、ロンドン

http://www.toyota.co.jp/jp/ir/faq/share.html


これを書いていて(再?)発見したのですが、以下の外務省のページは便利ですね。各国の基礎データ(今回の例で言えば、言語や主要産業など)が充実しています。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html

夏学期が終わって3ヶ月近くが経って、ようやくデリバティブの成績が出ました。以前、成績の20%に相当する試験の結果については触れましたが、それ以降、何人かの人に、その後どうなったんですか?と聞かれていました。

そして、まさに昨日までその結果が出ていなかったわけですが(遅すぎです!)、終わってみるといたって無難な結果でした。

80%相当の個人レポートに関しては、

平均点  71.6点
標準偏差  5.6点

で、結局、合計では

平均点  64.2点
標準偏差  6.5点

という結果でした。誰も落とした人はいなく、平均でB、しかもそのぶれもかなり小さめでした。

試験の結果を見て、かなり甘めに採点したのでしょうか?でも、外部の評価者がいるから勝手に甘くするわけにもいかないだろうし。みんなが気合を入れて頑張った結果なのでしょう、きっと。

とりあえず、ホッとしました。

ぼくがここで書くまでもなく、日本ではかなり話題になっているものと思われますが、「ミシュランガイド」の東京版が発売されるようですね。


ミシュラン:「三つ星」に8店…初の日本料理も 東京版

仏タイヤメーカーが発行するレストラン格付け本「ミシュランガイド」の東京版(22日発売)の内容が19日発表された。最高の料理と評価される「三つ星」には、すし屋2店を含む計8店が選ばれた。日本料理の三つ星店は世界初。発表会見後、日本人初の三つ星シェフらが登場し、レセプションが行われた。  

 三つ星以外で東京版に掲載されたレストランの内訳は▽二つ星25店▽一つ星117店。三つ星を含む計150店は都市別で世界最多。また、三つ星8店はパリの10店に次いで多く、これでミシュランガイドの三つ星レストランは世界で68店になった。

東京版に掲載された店の6割以上を日本料理が占め、中にはふぐ料理やてんぷら、うなぎの専門店も。残る4割はフレンチやイタリアンなど。編集の総責任者のジャン=リュック・ナレ氏は会見で「食材の質や技法など、レベルの高さに驚かされた。東京は世界に燦然(さんぜん)と輝く美食の都だ」と話した。

(後略)

もとの記事はこちらから。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071120k0000m040094000c.html

他にもこちらなど。
『ミシュランガイド東京』掲載の全店を掲載 世界最多の星付きレストラン150店が誕生

Tokyo is Michelin's biggest star


以前、ロンドンがグルメキャピタルだなんてニュースもありましたが、やっぱり東京の方がクオリティは間違いなく高いでしょう。

マンチェスター?

ミシュランの一つ星のお店が一つだけあるとか、ないとか。なんとか機会を作って、近いうちに行ってみたいものです。


そういえば、大学の頃からの友達の一人が、「久兵衛」よりも「鮨 かねさか」のおいしいのではないか、と以前言っていたのですが、彼の舌はミシュランの審査員と同じ感覚だったということでしょうか。(まあ、ぼくはいずれも行ったことはありませんが、、、)

東京はいいですねぇ、、、

7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・R. コヴィー ジェームス スキナー Stephen R. Covey
4906638015


留学してみて初めて実感したことの一つは、「世界的なベストセラー!」などと書かれている本は本当に世界的なベストセラーであるということです。正直、「ほんとにそんなに売れてるの?」とか思っていたところもあるのですが、クラスメイトと話をしていて、「Seven Habitsでも言っているように、、、」などという会話を何度か聞きました。みんな読んでるんだなぁ、と。

ということで、日本の名著もさることながら、世界的に認められている本はできるだけ読んでいきたいと思います。

さて、この7つの習慣ですが、具体的に「7つの習慣」は以下の通りです。


第一の習慣 主体性を発揮する
第二の習慣 目的を持って始める
第三の習慣 重要事項を優先する
第四の習慣 Win-Winを考える
第五の習慣 理解してから理解される
第六の習慣 相乗効果を発揮する
第七の習慣 刃を研ぐ


詳細は本を読んで頂かないとわからないかもしれませんが、いつも通りいくつか気になった箇所を引用しておきます。いつも線を引きながら本を読んでいるのですが、この本、線を引きすぎてしまいました。以下ではかなり絞って引用しているのですが、それでもかなり多めになってしまいました。


基礎となる人格の良さがあってはじめて、テクニックが生きてくるのだ。 P.13

テクニックはあくまでサポートするだけであって、まずは基礎となる人格がなければダメなんですね。


本当に人の話を「聴く」ためには、忍耐、自制、そして相手を理解したいという気持ちなど、高度な人格の要素が必要不可欠である。 P.37

例えば、夫婦が、お互いの関係を維持することよりも、相手にして欲しいこと(黄金の卵)ばかりを要求していれば、感受性や思いやりがなくなり、深い人間関係を保つために必要不可欠の小さな親切を疎かにしてしまうことになるだろう。 P.64

人の話を「聴く」という行為は本当に難しいですね。聴き上手になりたいものです。


昔の格言に「思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔いて習慣を刈り取る。習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔いて人生を刈り取る」というものがある。 P.50

現在の習慣がさらに改善できると感じた場合は、意識的に習慣を変えていくように努力する必要があるようです。日々カイゼンです。


主体性のある人はそのレスポンシビリティー「自分の反応を選択する能力」を発揮している。彼らは自分の行動に対する責任をとり、状況や環境、または条件づけのせいにしようとはしない。彼らの行動は自らの価値観に基づく意識的な選択の結果であり、状況によって起きる一時的な感情の結果ではない。 P.86

自分の人生に対する責任を放棄すると、反応的になる。例えば、反応的な人の多くは周りの物的な環境に大きな影響を受ける。天気が良ければ、気分も良い。しかし、天気が悪ければ、気分も悪くなり、遂行能力も低下する。 P.87

ぼくは意外と天気の影響を受けにくいほうかもしれません。


彼は自分の影響の輪に集中した。彼も使い走りにされていたが、求められた以上のことをするようにしていた。社長のニーズをうまく汲み取り、社長の考え方を理解し、社長に報告を上げるときは、要求された情報だけでなく、社長のニーズに合った分析とその分析に基づく提案、あるいは意見も合わせて提出するようにした。 P.111

相手が期待する水準プラスアルファを常に提供していけると、自分の付加価値がきちんと認められるのかもしれません。もちろん、期待水準を満たすことは最低条件だと思います。


問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。 P.114

間違いを認めず、行動を修正もせず、そこから何も学ぼうとしないということは、全く異なった次元の間違いになる。 P.118

「活動の罠」-日々の生活の忙しさに追われ、やっていることそのものに意味があるかどうかを考えないありさま-の中に自分自身を見失い、成功のはしごを昇りつめて頂上に達した時、はじめてそのはしごはかけ違いだったと気がつく人がなんと多いことだろう。 P.128

マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようするものだる。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようするものである。ピーター・ドラッカーやウォーレン・ベニスの言葉を借りれば、「マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しい事をすることである」ということだ。マネジメントは成功のはしごを能率よく昇ることであり、リーダーシップはかけ違っていないかどうかを判断することである。 P.132

人は間違いを許してくれる。なぜなら、間違いは往々にして判断を誤ったために発生するものだからである。しかし、人は心のあり方の間違いを容易に許そうとはしない。不正な動機や最初の間違いを正当化しようとし、それを隠そうとする傲慢さは、全く違う次元の間違いなのである。 P.289

やってよい間違い、やってはいけない間違いがあると思います。最近は食品などを中心にいろいろな不祥事が話題になっていますが、社内でシステムとして確立されているものが法律を犯しているのであれば、それはやはりやってはいけない間違いだと思います。


経営幹部や経営企画室だけでなく、すべての従業員が有意義な形で参加すべきである。ここでもまた、できあがりと同じくらい参加のプロセスが大切であり、ミッション・ステートメントを生きたものにする鍵を握っているといえる。 P.195


完全なデレゲーションは、手段ではなく結果に、焦点を合わせている。手段を選択する自由を相手に与え、結果に責任を持たせるのである。当初は、ほかの方法よりも時間がかかる。しかしこれは、のちに何倍もの利益を上げるための投資と考えるべきである。 P.247


本当のWin-Winを達成することができなければ、No Dealを選ぶ方が適当である。 P.315

Win-Winが機能するには、それを支えるシステムがなければならない。研修システム、計画立案システム、コミュニケーションと情報伝達システム、予算システム、報酬システムなど、すべてがWin-Winの原則に基づいていなければならない。 P.340

長期的な成功を達成するためには、Win-Winの関係を構築するようにしなければならないんですね。どちらか一方しかWinではない場合は、No Dealを選ぶべきだと。


「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」 
この原則が、人間関係における効果的なコミュニケーションの鍵なのである。 P.351

この原則は営業にもあてはまる。優秀な営業マンは、まず顧客のニーズや関心、あるいは状況を理解しようとする。つまり、素人は商品を売り、プロはニーズや問題に対する解決を売るのだ。 P.363

顧客のニーズを理解する、と一言で言ってもこれがけっこう難しいんだと思います。


例えば、数人の行動を見て、全員に対して自由と創造力を制限するようなルールやマニュアルをつくる経営者とか、最悪の状態ばかり想定して契約書を作成し、創造力の精神と相乗効果の可能性を台無しにするビジネスのパートナーなどは、その好例といえるだろう。 P.398

数人の行動のために、ガチガチのルールを作られてしまうと本当に困りますよね。一部の人のために、他の全体の人たちの自由が奪われてしまうというのは、本当に残念な話だと思います。実際、官僚主義的な組織においてはしばしば見られることだと思いますが、、、もちろんある程度の規模であれば全く必要ないとは思いませんが、要はバランスが大切なんだと思います。管理する側が、管理するためだけに作ったルールというのは自己満足に過ぎないのではないでしょうか。


幅広い読書をすることによって、偉人の考えに接することが大切なのである。
定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の精神を高め、養う方法はない。 P.445

やはり読書をすることは大切なんですね。できるだけ優れた本を選びつつ、読書を続けていきたいと思います。


まだ「7つの習慣」を読まれていない方は、ぜひおすすめです。

ぼくは何年後かにまた読み返してみようと思います。