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 ■ Going public / private
2007年11月25日 (日) 22:30

今日になってクラスメイトから電話がかかってきて、明日一緒に勉強しよう、と。「これはかなりタフな試験じゃないか」ということで、他の人も何人か呼んで一緒に勉強することになりました。試験前日の夕方です。少し遅い気もしますが、きっと、やらないよりはずっとましでしょう(試験は火曜日の午後なので、少なくとも午前中は悪あがき可能です)。

数日前に、IPO時における取引所の選択基準 というエントリを書きましたが、今回は、そもそも上場させるべきか(させないべきか)、または(上場企業が)非公開化(自主的に上場廃止)するべきか、といった時に考慮すべき点についてまとめたいと思います。

ある意味当たり前のことですが、上場させるべきか(させないべきか)、(上場企業が)非公開化するべきかの基本的な判断基準は、そうすることによるベネフィットがそのコストを上回るかどうか、です。これは各企業の特徴、目的、そして市場やマクロ経済的な環境によって、ケースバイケースで判断されるべきことです。

これを踏まえたうえで、まずは上場させたいという視点です。

なぜ上場させるべきか


  • 企業にとって、または既存株主にとって資金調達の機会を確保できる

  • レバレッジを低下させることができる

  • さらなる株主資本および負債資本(ローンおよびボンド)へのアクセスが可能になる

  • 企業およびその所有者にとっての知名度向上

  • マネジメントと従業員にとってのモチベーションや補償(compensation の訳なんですが、日本語だと何がいいのでしょうか)

  • 情報の生産と改善された評価測定

  • ベンチャーキャピタルなど上場前からの投資家への出口の提供

  • M&Aのための資金確保が容易になったり、株式交換によるM&Aが可能になる

  • コントロールの移転(どこかに買収されるために上場させる)および同族企業における継承の促進

  • より良いマネジメントの確保

いつ上場させるべきか


  • 市場が一時的に過大評価している(過熱感のある)時

どこに上場させるべきか


次に、上場させない理由です。


  • 高い上場コスト

  • 一時的なコスト
    直接コストとしては、投資銀行およびブローカーに対する高いコミッションおよびフィー、弁護士、会計士、PRに要するコスト、印刷および広告費用などが挙げられます。さらに、間接コストとしては、アンダープライシング(上場初日の終値は、平均的には募集価格よりも高くなる)が挙げられます。
    上場を維持するためにかかるコスト

    • 詳細な財務諸表(中間、期末)などの完全で正確な情報公開

    • 価格に敏感な情報の公開

    • コーポレートガバナンスに関する統合規範の準備

    • 証券取引所に支払う上場維持コスト

    • 米国においてはサーベンスオクスレー法に対応するためのコスト


  • コントロールを失う可能性

  • 敵対的買収に対する脅威

  • 所有と経営の分離

  • さらなるディスクロージャーと秘匿性の喪失

  • 短期主義者による圧力

  • マネジメントに対する過剰な干渉や制限


最後に上場企業が非公開化すべき理由です。


  • 低いバリュエーション

  • メディア、アナリスト、そして投資家からのあまり歓迎されない影響や注目

  • 安いバイアウトファイナンスがすでに確保できている

  • リストラクチャリングの必要性

  • エージェンシー問題のコントロールの必要性

  • 長期的な観点からの経営に専念できる

ちなみに、UKにおける非上場の優良企業としては、Bamford, Rothchilds, Littlewoodsなどがあるそうです。


かなり直訳感が満載ですが、とりあえずこんなところで。久しぶりの試験です。


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コメント

私もブログを書き始めたので、参考までに読ませてもらいましたよ。相変わらずしっかりしたもの"書き"だねぇ。感心。日本人の感覚からすると、上場しない理由のほうがわかりやすい。上場してるのに相変わらず会社は自分のものだと思っている経営陣・経営戦略が多々見受けられるな。M上ファンドの登場で改善するかと思いきや、全然ダメだもんな。

投稿者 投資一族の長 : 2007年11月26日 14:50

投資一族の長さん、コメントありがとうございます。投資一族の長さんから、ある投資家にコメントを頂けるとは、光栄です。

というか、お久しぶり!

奥さんと、投資一族の長さんがブログを書き始めたらしい、と大騒ぎしてしまった。せっかく書いてるのなら、URL教えてくださいよ。メール経由でこっそりでもいいですし。

> 上場してるのに相変わらず会社は自分のものだと思っている経営陣・経営戦略が多々見受けられるな。M上ファンドの登場で改善するかと思いきや、全然ダメだもんな。

確かに。ブルドックでも何でもいいけど、あそこまで防衛策するなら、上場やめてしまった方がよいのでは、とも思う。上場、非上場のメリット、デメリットをきちんと考えずに上場してる企業もあるんだろうね。これは企業側だけの責任とは言えない気もするけど。

一方で、必ずしもアメリカ型の株式市場を日本も持つ必要はない気がするので、やさしくない議論ではあると思うのだけど。

投稿者 yokoken : 2007年11月26日 22:31

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