2008年9月のエントリー 一覧

ワシントンミューチャルの破綻、ワコビアがシティに身売りし、イギリスのブラッドフォード・アンド・ビングレーが国有化、三菱UFJがモルスタに21%出資、ベネルクス3国がフォルティスに約1兆7000億円の資本注入、アイスランド第3の銀行がほぼ国有化(75%)などなど、ものすごいことになっています。

必ずしも、CDSのクレジットイベントばかりではありませんが、金融機関のイベント発生相関とでも呼ぶべきものは非常に高いことがわかります(デフォルト相関や、クレジットイベント相関とは書いていません)。

最近のVIX(CBOE SPX Volatility Index)の上がりっぷりがすごいです。

これは一体いつまで続くのでしょうか。

アメリカ発で、今週あたりヨーロッパに移り、来週から再来週あたりにはアジアまで波及してきたりして。となると、極東に位置する日本は最後ですね。

ほんとに歴史的瞬間を日々過ごしている気がします。

つい数日前に、以下のようなクレデリ関連のエントリを書きましたが、ISDAの最新の集計によるとCDSの残高が減少に転じたようです。

クレジットデフォルトスワップ(CDS)とは?
OTC derivatives は Correlation derivatives


日経からの引用は以下の通りです。

信用リスク取引CDS、残高が初の減少 6月末54兆ドル

 企業の倒産による損失を回避するための信用リスク取引であるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の残高が急速に減少している。国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)によると、6月末時点の全世界の取引残高は54兆ドルで2007年末比12%減。01年の調査開始以来初めて減少した。世界的な金融危機の広がりを背景に、売り手となる証券会社などが取引を整理し始めたためだ。

 これまで取引規模を拡大させてきたのは貸し倒れの損失を避けたい金融機関や保証料を得たい証券会社や保険会社など。日本での取引残高も8000億ドルを超えている。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080926AT2C2501I25092008.html


ファイナンシャルタイムズの記事の方がもう少し詳しいので、こちらも引用しておきます。ちなみに、減少したのはクレデリのみで、金利やエクイティは増加しているようです。

CDS decline as sector bids to cut risk

By Paul J Davies

Published: September 25 2008 03:50 | Last updated: September 25 2008 03:50

Credit derivatives markets saw the first ever decline in the volume of outstanding contracts over the first half of the year as the industry pursued aggressively its efforts to tidy up the sector and cut risks.

The notional outstanding volume of credit derivatives was $54,600bn at the end of June, down 12 per cent from the $62,300bn at the end of 2007, according to the latest data from International Swaps and Derivatives Association, the global industry body.

The over-the-counter derivatives industry has been under immense pressure from regulators to clean up its act for the past couple of years. Efforts that began with modernising and speeding up the infrastructure of processing and confirming trades has now moved into pruning the huge volumes of older, outstanding trades.

“The derivatives business overall showed consistent growth over the first half of 2008, but what we are beginning to see in credit derivatives is a downturn in ... the total amount of trades outstanding,” said Robert Pickel, chief executive of ISDA.

“This decrease primarily reflects the industry’s efforts to reduce risk by tearing up economically offsetting transactions, and demonstrates the industry’s ongoing commitment to reduce risk and enhance operational efficiency. We expect to see more effects of this over time.”

Susan Hinko, head of industry relations at TriOptima, which organises cycles of trade compression and termination, said her company had overseen more than $17,400bn worth of credit derivative terminations in the first half of 2008 in the inter-dealer market. The vast majority of these were index contracts rather than single company exposures.

Ms Hinko added that progress had continued until the past couple of weeks.

“The biggest challenge for this process is employment of resources internally at banks,” she said. “We continue to run compression cycles, but back office staff can get redeployed very quickly. The numbers in July, August and September were really good until Lehman happened, since then there have been more pressing priorities at some institutions.”

The remainder of the OTC market saw growth in outstanding volumes continue, with interest rate swaps up 22 per cent at $464,700bn and equity derivatives up 19 per cent to $11,900bn. This puts total outstanding notional volumes at $531,200bn as of June 30 2008.

ISDA said that this figure described market activity rather than market risk. It estimated gross credit exposure before netting at the end of June was $12,700bn and credit exposure after netting was $2,700bn.

Copyright The Financial Times Limited 2008

http://www.ft.com/cms/s/0/49c374c6-8a71-11dd-a76a-0000779fd18c.html


ワシントンミューチャルが破綻し、ワコビアが身売り交渉中などと報道され、先が見えない状況になっていますが、今後どうなっていくのでしょう。

いろいろな意味で激動の時代です。

今日もお休みを頂いていたので、先日購入した物件の今後の修繕工事および管理に関する打ち合わせをしてきました。

最も大きな話は、水道についてです。タイトルにあるとおり、現在は受水槽方式になっているのですが、その場で確認してもらったところ、揚水ポンプの音があまりよろしくないとのこと。早急に点検してもらい、場合によっては揚水ポンプの交換が必要になるかもしれない、とのことでした。

一方、確認する必要はあるものの、最近は水道管の工事が進んでおり、以前よりも高圧に耐えられる仕様になってきているので、直結方式に変更することも可能なのではないか、という話でした。築21年の物件なので、建設当時は受水槽方式以外選択できなかったようです。


今まで知りませんでしたが、このような話は結構多いようです。

マンション水道管の直結工事

給水を直結増圧方式に切り替えるには?またメリットは?


また、受水槽方式や直結方式(直結直圧方式および直結増圧方式)に関しては、以下が参考になるかと思います。

貯水槽水道の衛生管理(PDFファイル)

直結給水(ちょっけつきゅうすい)


とりあえず、直結方式に変更が可能かどうか、水道局に確認してもらうことになりました。ということで、今のところどうするかはまだわからないのですが、受水槽方式から直結方式に切り替える場合のメリット、デメリットを挙げておきます(ほとんど上のリンクそのままですが)。

  • メリット
    1. 各種メンテナンス費用が必要なくなる
    2. 頂いた見積もりだと、揚水ポンプの点検で30000円/年、受水槽清掃が42000円/年、水質検査が7200円/年、でした。これらが必要なくなります。

    3. 受水槽を置いていた場所を別の用途に利用可能になる
    4. 入居者の方用の駐輪場が最も可能性としては高いでしょうか。レイアウトをうまく変更できれば、自動販売機も置けるかもしれません。

  • デメリット
    1. 移行のための工事費用が発生する
    2. こればかりは仕方ありません。増圧が必要かどうかによっても、費用は変わってくるので今のところ具体的な数字は不明ですが、ざっくり100万円くらい見ておけば十分でしょう、とのことでした。

    3. 断水した場合に、受水槽にある水がないため、すぐに断水してしまう
    4. これは災害時などに困ってしまう可能性があるというものですね。

いろいろと考えて決めていきたいと思います。

他にすぐにやるべきこととして、消火器の交換がありました。以前のオーナーさんたちが長いこと交換していなかったようですので、これはすぐにでもやりたいと思います。交換費用含めて1本1万円程度です。


また、今すぐというわけではありませんが、今後対応していかなければならないこととして以下があります。

1.火災報知機の設置(設置が義務付けられました)

2.地デジ対応(アンテナの交換およびその他必要な工事)

いろいろとやることはありますね。

今日、明日と少し遅めの夏休みを頂いています。ということで、せっかくの平日休みだったので、株式会社ワークスアプリケーションズ第12回定時株主総会に出席してきました。普段はなかなか、株主総会のために有休を取るというわけにもいきません(議決権行使は、いつもは郵送です。しかも、イギリスにいた時は、手元に届いたときにはすでに時遅し、でしたし)。

株主総会に出席したのは人生で2度目です。1度目は確か3年位前にワタミの株主総会に行ってきました。その時は週末だったので、普通に参加できました。

今回は平日開催であること、また株主構成の違いを反映してか、実際に足を運ばれていた株主の方はざっくりで50名程度だったような気がします。ワタミの時は有明かなんかの会場を借りて一大イベントという感じでしたが、今日はワークスの会議室で行われていました。

総会自体は議案採決まで含めて26分ほどで終了し、その後、株主懇談会というか、もう少しざっくばらんに今後の事業計画や株主還元方針の説明、また株主からは様々な質問が出ていました。

で、ぼくもせっかくだったので、2つほど質問してみました。議長である代表取締役最高経営責任者の牧野さんがきちんと答えてくださいました。なかなか企業トップの方に直接質問できる機会はありませんので、貴重な経験だったと思います。

帰りに、ワークスのロゴが入った歯ブラシセットをもらいました。なんで、歯ブラシセットを作ったんでしょうね。

投資一族の長さんから、CDSはCorrelation Derivativesというトラックバックを頂きました。

「Credit業務従事者から猛反発を覚悟の上」とありましたが、猛反発どころか完全に同意します。それどころか、Correlation derivativesはCDSだけではありません。OTC derivativesすべてに言えることでしょう。クレジットのみならず、金利であっても、エクイティでも、FXでも、コモでティでも。


今回のAIGのデリバティブのポジションがどのようなものだったのか詳細は知りませんが、なんかCDS(すでに書いたようにクレジットデリバティブの一種です)だけが悪者にされているような気がしてなりません。

もちろん、今回のAIGの場合はクレデリのポジションが大半を占めていたのかもしれません。しかし、本質的にはOTC derivatives全般のカウンターパーティーリスク(Counterparty risk)に関する問題であって、クレデリだけの話だとは思えないのです。

一般的に、金融機関がデリバティブ取引を行った場合、カウンターパーティーに対するエクスポージャー(信用リスクの額であり、再構築コストを元に計算される)を計算します。具体的には、その計算時点におけるエクスポージャーであるカレントエクスポージャー(Current exposure)と、将来における市場の変動を考慮したポテンシャルエクスポージャー(Potential exposure、もしくはピークエクスポージャー、Peak exposure)なるものを計算して管理しています。

そして、日々これらのエクスポージャーを計測しながら、クレジットラインをモニタリングしているのが一般的でしょう。そして、必要に応じて、CSA(Credit Support Annex)と呼ばれる担保契約をカウンターパーティーと結ぶようにしています。


一般的に、エクスポージャー計算の元になっている原資産価格とカウンターパーティーのクレジットの相関が高い場合、カウンターパーティーリスクは非常に高いと言えるかと思います。

例えば、コモディティ系のデリバティブ契約をその産出国(このコモディティがその国のクレジットに影響を及ぼすほど、その国の経済基盤に密接な関係がある場合)と結ぶ場合、カウンターパーティーの影響は非常に大きなものとなることが予想されます。


さて、やっとクレジットデリバティブの話に戻しますが、例えば、トヨタ自動車のCDSをトヨタ自動車の子会社から買ったところで、そのCDSはほとんど意味がないのではないか、ということになるかと思います(親会社であるトヨタ自動車がデフォルトしているような場合、その子会社であるカウンターパーティーもデフォルトしているでしょうから)。

そして、投資一族の長さんが「米国債のCDSに、USD建は無く、EUR建しかありません。」とおっしゃっていましたが、日本銘柄でも、日本ソブリンと主要銀行銘柄(例えば、東京三菱UFJ銀行など)のCDSは基本的に米ドル建てで取引が行われています。

つまり、日本国や日本の主要銀行のクレジットが急速に悪化する局面では、通貨としての日本円も弱くなっていることが予想されるので、そのようなリスクを回避するために米ドル建てで取引が行われているのでしょう。しかも、もしそのカウンターパーティーが日系金融機関であったりしたら、、、となるかと思います。

以上、長々と述べてきましたが、最近ではOTC derivativesのプライシングにカウンターパーティーとの相関を織り込んだりすることも研究されており、金融機関のカウンターパーティーリスクに対する意識が非常に高くなってきていました。そのような矢先に、今回のリーマン破綻が起きているわけです。

進んでいる金融機関では、CDSを使ってOTC derivativesのカウンターパーティーリスクをダイナミックにマネージしているところもあるかと思います。しかしながら、それが実際にどれほど機能するかは、かなり難しい問題だと思われます。

CDSの場合、たまたま原資産がクレジットというだけであって、クレジットとクレジットの相関を考慮すべきCorrelation derivativesととらえることも至極真っ当な発想ではないかと思います。

今週は、本当に疲れました。2週間ほどロンドンに行ってきて、帰ってから3連休だったので、時差ボケを直しつつ少しゆっくりできたものの、3連休最終日の月曜日にリーマンが破綻。その後は、米国政府によるAIGの救済(ただし、現時点においてはCDSのクレジットイベントには該当しないと理解されている)、BOAによるメリルの買収、ロイズTSBによるHBOSの買収、MSまわりの合併観測、資本参加のウワサ、およびGSを含めた株価下落、CDSのワイドニング、などなどとやたらボラタイルなマーケットでした。

ということで、ほんとにいろいろありましたが、ここ最近は、新聞(例えば、以下の引用など)を読んでいても、いろいろなブログ(こことか、ここなど)なんかを読んでいても、けっこうCDSという言葉を目にするようになりました。

AIG救済要因の信用デリバティブ、国内取引残高3年で10倍超

 茂木敏充金融担当相は19日の参院財政金融委員会で、米保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が公的に救済される要因となった、信用デリバティブの一種であるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を巡り、日本国内の取引残高(想定元本ベース)が2007年6月末時点で8128億ドルと、3年前の10倍超に急増したことを明らかにした。

 企業の倒産リスクを「保険料率」の形で売買するCDSの残高は04年6月末で784億ドルだった。世界の取引残高はこの間、8兆4222億ドル(04年末)から62兆1732億ドル(07年末)に増加したとも説明した。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080920AT2C1901H19092008.html


4月に留学から帰国して以降、クレジットデリバティブ関連の仕事をするようになったので、まだ初心者(業務経験半年弱です!)ではありますが、自分の理解の確認のためにも、クレジットデフォルトスワップについて簡単に説明してみたいと思います(以前、バリアンススワップについて書きましたが、クレジットデフォルトスワップの方がより親しみやすいデリバティブなのではないかと思います)。

ということで、始めます。以下では、クレジットデフォルトスワップ(Credit Default Swap)を簡単に、CDSと書きます。


CDSを一言で説明すると、

契約時に特定したある参照組織(一般的には、企業)の倒産に対する保険契約

と言えるかと思います。

つまり、ある参照組織(例えば、トヨタ自動車)が倒産すると困る人がいる場合に、その倒産リスクを回避(ヘッジ)したい場合に、保険契約を結びたいと考えるかもしれません。その保険契約とは、例えば次のようなものです。

保険契約を買いたい人をB(Buyer)さん、保険契約を売りたい人をS(Seller)さんとします。

2008年9月20日から2013年9月20日の間(5年間)に、トヨタ自動車株式会社が倒産したら、SさんはBさんに1億円(想定元本)を払うこととする。ただし、BさんはSさんに毎年保険料として、30万円の支払いをするものとする。また、倒産が起きた場合には、その後の保険料の支払いは発生しないものとする。

これがCDS契約の中身です。それほど難しい話ではないと思いますが、いかがでしょうか。

2008年9月20日に契約が始まって、1年間トヨタ自動車が倒産しなければ、BさんはSさんに30万円支払います。

その後、2009年9月20日までの1年間で、トヨタ自動車が倒産しなければ、BさんはSさんにさらに30万円支払います。

ところが、2009年9月21日にトヨタ自動車が倒産したとしましょう(クレジットイベントの発生)。SさんはBさんに保険金額(想定元本)である1億円を支払って、このCDS契約は終了となります。

一方、もし契約満期である2013年9月20日までトヨタ自動車が倒産しなかったら、BさんはSさんに合計30万円×5=150万円だけ支払い、SさんはBさんに何の支払いをすることもなく契約終了となります。


上記の例では実際の取引慣行とは若干異なる形で簡単化して書きましたが、基本的な考え方を理解するだけであればこれで問題ないと思います。

実際の取引慣行と具体的に異なる点としては、いくつかありますが、例えば、上では倒産と書きましたが、通常は「倒産が起きた場合」のみではなく、「クレジットイベントが発生した場合」とより一般的な形で定義され、企業を参照組織とするCDS契約の場合、

  1. バンクラプシー(Bankruptcy、ISDA邦訳では破産)
  2. 支払不履行(Failure to Pay)
  3. リストラクチャリング(Restructuring)

の3つをクレジットイベントとみなす3CE(CE: Credit Event)での契約が一般的となっています(それぞれの詳細は割愛させて頂きます)。

また、上ではクレジットイベントが発生した場合に1億円支払われると書きましたが、実際にはあらかじめ定めた引渡可能債務をBさんはSさんに引き渡すことになっています(現物決済)。

さらに細かいことですが、保険料の支払いは年1回払いではなく、年4回払いです。


債券投資に詳しい方にとっては、企業の、国債に対する上乗せ金利分のみをスワップという形で取引するもの(とほぼ同等)、と言えばわかりやすいかもしれません。


ちなみに、このCDSですが、ISDA(the International Swaps and Derivatives Association, Inc.)の統計によると、急速に取引残高が増大しています。参考までに2003年と2007年の数字を比較すると、約3.78兆ドルから2007年には約62.2兆ドルまで増大しています(以下のISDAの数字では、trillionが抜けているように見えます。またこの数字は上の日経の記事にある数字と同じでしょう)。

2007 YEAR-END MARKET SURVEY

Notional amounts of interest rate derivatives outstanding grew almost 10 percent to $382.3 trillion in the second half of 2007. For the year as a whole, interest rate derivatives notionals rose 34 percent.

The notional amount outstanding of credit default swaps (CDS) grew 37 percent to $62.2 in the second half of 2007. CDS notional growth was 81 percent for all of 2007.

Notional amounts of equity derivatives remained flat at approximately $10 trillion during the second half of 2007. The annual growth rate for all of 2007 was 39 percent.

In this survey, 91 firms provided data on interest rate swaps, 81 provided responses on credit derivatives, and 83 provided responses on equity derivatives. All major dealers responded.


2003 YEAR-END MARKET SURVEY

The notional principal outstanding volume of interest rate derivatives, which include interest rate swaps and options and cross-currency interest rate swaps, grew by 15 per cent to $142.31 trillion during the second half of 2003. This is a slower rate of growth than in the first half of 2003, during which interest rate derivatives grew by 24 percent. For all 2003, the year-over-year growth rate from December 2002 to December 2003 was 43 percent. A record 120 firms responded to the Survey.

Credit derivatives, in contrast, grew at a stronger rate in the second half (41 percent) than in the preceding six months (25 percent); notional amounts now stand at $3.78 trillion (originally reported as $3.58 trillion). This represents a year-over-year growth of 76 percent. Credit derivatives, for the purposes of the Survey, consist of credit default swaps on individual names, baskets, and portfolios. 110 firms provided data on credit default swaps.

Finally, notional outstandings for equity derivatives, consisting of equity swaps, options, and forwards, grew 24 per cent, compared with 14 percent in the first half. Notionals now stand at $3.44 trillion. This represents year-over-year growth of 41 percent. 106 firms provided data on equity derivatives.

http://www.isda.org/


ちなみに、このCDS契約ですが、クレジットデリバティブの中では最もシンプルな契約です。デリバティブという名前ではありますが、感覚的にはエクイティデリバティブでいうところの現物に相当しており、クレジットデリバティブではこのCDSを基本として、FtD(First to Default)、シンセティックCDO(Collateralised Debt Obligation)などのより複雑な商品が組成されています。そういう意味ではやはり現物なんだと思います。


このブログにもたまにコメントをくださる投資一族の長さんによれば、ガンマ無き者はデリバティブに非ずとのことですが、そういう意味ではクレジットデリバティブもデリバティブとみなしてもよいかと思います。ただ、現物株式と比べてしまうと流動性が極端に低いので、楽しくガンマトレーディングをすることは現在の東京市場では不可能ではあるのですが。

それから、たまにCDOという言葉を聞いただけで、サブプライムと関連があると勘違いされている方がいるようですが、CDOというのは商品の仕組みの一般的な名称であって、その中身(原資産)が何であるかによってまったく別物になってきます。サブプライムABS(具体的にはRMBS)を参照するCDOはサブプライム問題のど真ん中ですが、日本企業を参照するCDOはまた別物です。


仮に、この記事を読まれて理解できなくても、まったく気にされる必要はありません。半年近く仕事をしていても、ぼくも未だによくわかっていませんから。もしくはぼくの説明が下手なだけでしょう。

なんか、思い切り仕事関連のネタを書いてみました。


(12月13日追記)よろしければ以下のエントリもご覧ください。

ブログ内関連エントリ一覧

  1. OTC derivatives は Correlation derivatives
  2. CDSの残高が減少したようです
  3. クレジットデフォルトスワップ(CDS)の決済方法-リーマン・ブラザーズの例
  4. クレジットデフォルトスワップ(CDS)における回収率とは?
  5. 「損失肩代わり商品は一般に「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」と呼ばれる。」んですか?
  6. クレジットデリバティブに関するQ&Aの掲載について


本格的に勉強されたい方は、以下の本がおすすめです。

クレジット・デリバティブのすべて 第2版
河合 祐子
4881777424

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和
4532165946


アートディレクター/クリエイティブディレクターという職業の佐藤可士和さんによる超整理術に関する本です。超整理術といってもノウハウ本という感じではありません。むしろ佐藤さんの仕事への取り組み方、考え方などをまとめた本といった方がなじむかもしれません。

アート?クリエイティブ?なんて言葉を聞くとどうしても右脳重視の方なのかなぁ、なんて思ってしまいがちですが、読んでみると、非常に論理的に物事を考えていかれる方だということがわかります。

例えば、次のまとめ方。

  • 空間の整理……整理するには、プライオリティをつけることが大切
  • 情報の整理……プライオリティをつけるためには、視点の導入が不可欠
  • 思考の整理……視点を導入するためには、まず思考の情報化を

P.210

これを逆から読んでいくと、時系列になって

思考を情報化することによって、視点を導入することが可能
→視点を導入することによって、プライオリティ付けが可能
→プライオリティをつけることによって、整理することが可能

となって、非常にロジカルに書かれていることがわかります(わざわざ逆にしなくても自明ではありますが)。



"空間"整理のポイント

  • 定期的にアップデートする→モノを増やさないため
  • モノの定位置を決め、使用後はすぐに戻す→作業環境をすっきりさせるため
  • フレームを決めてフォーマットを統一する→わかりやすく分類するため


"情報"整理のポイント

  • 視点を引いて客観視してみる
  • 自分の思い込みをまず捨てる
  • 視点を転換し、多面的に見てみる


"思考"整理のポイント

  • 自分や相手の考えを言語化してみる
  • 仮説を立てて、恐れずに相手にぶつけてみる
  • 他人事を自分事にして考える

空間→情報→思考と階層が分かれているのですが、そのそれぞれに対して上記のようなポイントをまとめられています。

いずれも重要な点ではあると思いますが、中でも"情報"整理のポイントの3点は非常に重要だなぁ、と思いました。詳しくは本文で述べられていますが、ビジョンを大切にし、そもそも何なんだっけ?という点を、自分の先入観を捨てて、客観的、俯瞰的に捉えなおしてみる。そして、その際に、多面的な視点で捉えようとする、というあたりは非常に大切なのではないかと思いました。

このあたりはMBAで学んできたこととも共通するのではないかと感じています(これについては後日書きたいと思います)。


おそらく、仕事を優先するあまり、机周りの整理は後回しになってしまうのでしょう。でも、それでは順番が逆なのです。まず、仕事をする場所をすっきりさせることが、仕事の効率をアップさせることにつながるのです。 P.70

いろいろ本を読んでいると、多くの方が異口同音にこのことを言っている気がします。


整理を後回しにして、効率が低い状態で仕事を行うか、

当初の一定時間を投資して整理し、その後効率的に仕事に取り組んでいくか、

どちらを選びますか?という話です。

"ある投資家"としては、もちろん後者のスタイルを取ろうとしていますが、未だに完全には移行しきれていなかったりします。すこしずつ改善していければと思っています。

アメリカを中心に、毎日めまぐるしく状況が変わりつつありますが、金融市場は毎日大変なことになっています。

最近はロンドンのトレーダーも、毎晩遅くまでオフィスに残っているようです。

とりあえず、もう寝ます。

ブログ書いてる場合じゃないですかね、、、

先日、繰り上げ返済の考え方というエントリを書きましたが、それについていくつか質問を頂きました。特に、「5.73%の投資とみなせる」という考え方については、違和感を覚えられた方が多かったようです。

ということで、改めて繰り上げ返済の考え方を財務諸表を使って考えてみたいと思います。以下では、細かい費用や税金などについては一切無視して考えています。繰り上げ返済という点に絞って考える際には、とりあえず無視しても大きな間違いにはならないと思います(ということで、減価償却も無視しています)。


まず、前提として以下のような不動産投資を考えてみます。具体的な不動産はワンルームでも、2DKでも、戸建てでも何でも構いません。


不動産購入価格:1000万円
不動産実質利回り:10%

ローン:700万円 30年 満期に一括返済
ローン借入金利:3%

自己資金:300万円


実質利回りは管理費用など控除後のFCRだとします(実際、FCRで10%というのはちょっと良すぎる気もしますが、あくまでわかりやすい例ということで)。

また、ここでは簡単のため、ローンの元本返済は満期で一括して行うものとします(つまり、アモチではありません)。


これをバランスシートで表現すると次のようになります。

BS-1.jpg

そして、収支(キャッシュフロー)は次のようになります。

(+)賃料収入:1000万円×10%=100万円

(-)ローン金利:700万円×3%=21万円

(=)ローン返済後収益:100万円-21万円=79万円


すると、1年後のバランスシートは次のようになっています。

BS-2.jpg


自己資金は当初の300万円が379万円に増えているので、リターン(企業経営で言うところのROEに相当)は26.3%となります(ちなみに、ROAは10%です)。これがまさにレバレッジ効果です(何度も強調しますが、実際には税金があるのでもっと低めの数字なります)。

そして、ローンの残高は700万円で変わっていません(満期一括返済型のため)。

また、資産側ですが、ここでは不動産価格は購入時と変わらずと評価しておきます。そして、不動産収入から金利返済分を差し引いた79万円が現金として手元に残ることになります。


この状態が、前回のエントリで書いた初期状態に近いものです。

この現金79万円を何らかの投資に回すべきか、それともローンの繰り上げ返済にまわすべきか、という選択を迫られるわけです。例えば、この79万円で債券投資を行った場合はバランスシートは次のようになります。


BS-3.jpg


この債券の満期が29年で、利回りがローンの借入金利である3%よりも高いのであれば、このような債券投資は合理的な選択肢の一つと言えるかと思います(ただし、29年後の不動産評価を考慮すると、この3%という基準がもっと高くなるのではないかと思います)。

債券はあくまで一例ですが、投資対象は株式でも、投資信託でも、(金利が高いのであれば)預金でも、別の不動産であっても、何でもよいと思います。元本の変動リスクを自己資金で十分吸収できるのであれば、ハイリスクハイリターン商品であっても構わないでしょう。

このような観点で考えると、ローンの繰り上げ返済を議論する際には、繰り上げ原資を使った投資の期待収益率も同時に考えていくべき、という発想になるかと思います。つまり、収入として入ってきた資産側の現金を何らかの投資にまわすべきか、それとも負債側のローンの削減にまわすべきか、選択になるかと思います(サラリーマンとしての給与収入がある場合は、その収入も含めて考えます)。


もちろん企業経営における自社株償却のように、79万円の現金を引き出してしまって、自己資金を減らすということも可能ですが、結局そのお金を使って別の投資なんかを行うのであれば同じバランスシートで行うか、別のバランスシートを用意するかの違いだけですので、結果的には上の投資にまわす場合と実質的には同じになるかと思います。

また、新たに大きな投資を行う場合は、79万円×5年くらいたまるまで待たなければならないかもしれません。そうすると、その5年間は預金や債券などの元本リスクが限りなく低いもので運用しなければなりませんので、その間は低めのリターンで運用しなければなりません。こういったタイミングの観点も考慮するとますます複雑になってしまいます。


さて、上では満期一括返済型のローンを例に考えましたが、現在の日本において個人で不動産投資を行う場合やマイホーム購入時の住宅ローンの場合には、実際には元利均等返済型などのアモチ型(金利支払いだけではなく、元本返済も同時に行っていくタイプ)のローンが一般的だと思います。

そこで条件を次のように変更してみます。

不動産購入価格:1000万円
不動産実質利回り:10%

ローン:700万円 30年 元利均等返済
ローン借入金利:3%

自己資金:300万円

すると、この変更に伴って1年目のキャッシュフローも次のように変更されます。

(+)賃料収入:1000万円×10%=100万円

(-)ローン金利:700万円×3%=21万円

(-)ローン元金返済:15万円

(=)ローン返済後キャッシュフロー:100万円-21万円-15万円=64万円

つまり、ADSが約36万円となっています。


そして、1年後のバランスシートは次のようになっているはずです。

BS-4.jpg


最初の例との違いは、15万円の元本返済が行われているのでローンの残高が685万円になっており、その分資産側では現金が15万円少なく、64万円になっています。

そして、この64万円を何らかの投資にまわすべきか、それとも早期返済にまわすべきか、という議論になるかと思います。

アモチ型でやっかい、というか考えづらいのは、元本返済相当額と金利相当額の和は毎年約36万円と一定なっているのですが、徐々に元本返済相当額の割合が満期に近づくにつれて上昇していくことだと思います。

毎年一定ではない現金が手元に残ることになり、それをどのようなタイミングで、どちら(投資またはローン返済)の選択肢にまわすのが最適か、といったことをまじめに考えるとかなりややこしい気がします(より正確には、アモチ、非アモチにかかわらず、減価償却や、税金も考慮に入れるべきです。また賃料収入の将来予測(空室率や古くなることによる賃料低下)や、バリュー維持または向上のための定期的な追加投資も考慮すべきでしょう)。


ということで、不動産投資は金融商品に投資するようには、リスクリターンがきれいに描けるわけではありませんし、何かイベント(空室、滞納、火災、地震、金利上昇など)が起きればそれに応じて対応が必要になってくるでしょう。面倒くさいと考える方もいるかと思いますが、逆に言えば工夫次第でリターンをかなり改善させることも可能だと言えるのではないでしょうか。


さて、話がすこしそれてしまいましたが、当初の「5.73%の投資とみなせる」というのは、満期に不動産が投資実行時と同じ価格(価値)で戻ってくる場合になるのだと思います。実際には、20年後だったり、30年後だったりの、その時の時価でもどってきますので、一概には言えないのかもしれません。

自分なりに整理して書いてみたつもりですが、このような「繰り上げ返済の考え方」はいかがでしょうか。

わかりづらいですかね、、、

Bloombergのニュースを見て知ったのですが、リーマンが今夜14日中(ニューヨーク時間)にも、連邦破産法申請するとNYタイムズが報じたようです。

一方、メリルリンチとバンクオブアメリカが合併交渉に入ったとも言われているようです。

最終的にどうなるかはわかりませんが、すごいことになってきましたね。


米リーマン・ブラザーズが14日夜に連邦破産法申請へ-NYタイムズ
米紙ニューヨーク・タイムズは14日、米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが同日夜に米連邦破産法の適用を申請すると伝えた。事情に詳しい匿名の関係者の話を引用した。

米メリルリンチ、バンク・オブ・アメリカと合併交渉入り-関係者

BOAがメリルリンチ買収か,株式交換方式で382.5億ドル相当-NYT

http://www.bloomberg.co.jp/


アクセスが殺到しているのか、ブルームバーグが固まってしまいました。

現在、ロンドン時間だと日曜日の夜中だというのに、ロンドンのトレーダーもブルームバーグにログインしているようです。そりゃ、気になりますよね、、、

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yokoken

投資家的観点から日々思うことを書きたいと思います。まあ、ただの日記なのですが。
Manchester Business SchoolでのMBA留学を終え、2008年4月に帰国しました。最近は不動産投資やマイホーム購入に興味を持っています。


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