2014年8月のエントリー 一覧

8月末のアセットアロケーションです。

今回、目標となるアセットアロケーションを少し変更しました。新興国債券とREITを少し減らし、海外株式の割合を高めています。まだ目標と現状のギャップが大きいので、特に影響はありません。

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アセットクラス別に見ても、大きな動きはありません。

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一方、カントリー別に見ると、先進国の配分が高まってきているのが明確にわかります。目標に向かって、着実に進んでいます。

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最後に数字で確認しますが、株式クラスの変化が特に大きくなっています。

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ということで、アセットアロケーションでした。

一棟ものと、区分所有の比較5回目は建物構造/仕様です。

今回も比較するにあたり、前提条件は以下の通りとします。

まず前提として、自己資金1000万円くらいで投資をする場合を想定しておきます。 一棟ものであればローンを借りて5000万円程度の物件(木造アパートか、かなり小型のマンションあたりでしょうか)、区分所有であればローンを借りてワンルーム3つ購入、といったイメージでしょうか。

一棟ものの場合、上の前提にも書きましたが、木造か、S造になる可能性が高く、地方の物件でない限りはRC造やSRC造の物件は難しいのではないかと思います。そして、こういった木造やS造の物件は、いわゆる賃貸物件であり、設備等も昔ながらの物件であれば、そこそこのレベルである可能性が高いかと思います。

一方で、区分マンションの場合は、通常RC造やSRC造であり、こちらはいわゆる分譲仕様の物件であることが多いかと思います(フローリングの基準が高かったり、防音がしっかりしていたり、、、)。総戸数は30戸未満の小型物件もあれば、200戸、300戸といった大型物件のものもあり、これは選び方次第でさまざまなものがあり得ます。総戸数の小さな物件を好む人もいるかもしれませんが、総戸数が多い大型の物件は、物件としての高級感がある場合も多く、個人的にはけっこう好きです。同じ程度の広さの場合、木造アパートと、(S)RC造のマンションだったら、もちろん価格次第ではありますが、マンションの方を選ぶ人が多いのではないかと思います。

総戸数が多い物件は、修繕積立金も貯まりやすく、設備の更新なども比較的行いやすく、一定のクオリティが保たれやすいのではないかと思います。一方、5000万円程度で購入できる、小型の物件の場合、建物全体の大規模修繕の工事は比較的割高になる傾向があるのではないかと思います(ここはきちんとした裏付けデータがあるわけではありませんが、感覚的にはそのように理解しています)。

ということで、あまりまとまりのない文章になってしまいましたが、区分マンションの方が、建物の構造や仕様という意味では、よいのではないかと思います。

以上、建物構造/仕様でした。

一棟ものと、区分所有の比較4回目は修繕費用です。

今回も比較するにあたり、前提条件は以下の通りとします。

まず前提として、自己資金1000万円くらいで投資をする場合を想定しておきます。 一棟ものであればローンを借りて5000万円程度の物件(木造アパートか、かなり小型のマンションあたりでしょうか)、区分所有であればローンを借りてワンルーム3つ購入、といったイメージでしょうか。

修繕費用については、一棟ものと区分所有で決定的に違う点があります。それは、売買の際、売主側がそれまで積み立ててきた修繕積立金を、買い主が引き継げるかどうか、という点です。例えば、一棟もののオーナーが、売却時まで何が起こるかわからないということで、月々3万円を積み立ててきていて、累計108万円貯まっていたとします。外壁が傷んだり、屋上防水が傷んだり、などと修繕が必要になった場合に備えて積み立てて来たとしても、売買した瞬間、その積み立てて来たお金は買い主が引き継ぐことはありません。あとは買い主さんの責任で勝手にやって下さいね、ということになります。

一方、区分所有の場合、管理組合で修繕積立金を毎月区分所有者から徴収しますが、仮に売却したとしても、それまで積み立てるために拠出してきたお金は回収することはできず、あくまで管理組合で管理、所有されていますので、買い主側に引き継がれることになります。例えば、区分所有の物件が総戸数60戸のマンションで、修繕積立金が全体で3000万円貯まっていたとすると、(仮に60戸の面積がすべて同じだとすれば)単純に

3000万円 / 60戸 = 50万円 / 戸

となり、50万円の修繕積立金を引き継ぐことになります。もちろんこの50万円は、特定の区分所有者に明確に紐付けがされているわけではありませんが、新所有者は、1円も拠出していなくても、これまでの所有者が積み立てて来た修繕積立金を実質的には引き継いでいるのと同じことかと思います。

もちろん、マンションによって、同じ60戸のマンションでも、修繕積立金が600万円しか貯まっていない物件もあれば、1億円貯まっている物件もあるかと思います。多ければ多いに越したことはありませんが、直近に大規模修繕工事をやったかどうかなど、過去の工事履歴によっては積立金額が小さくても妥当と思われる場合もありますので、過去の修繕工事の履歴をきちんと確認した上で、判断する必要があります。

いずれにしても、一棟もの、区分所有(物件全体としては一棟もの)のいずれについても、修繕は必ず発生するわけであり、その積立金を引き継げるかどうか、という点は決定的な違いであり、その点においては、区分所有を購入した方が安心感は高いと思います。

もちろん一棟ものであっても、将来の修繕を見越して大幅な指し値が通ったりすれば、結果的に割安な場合もあるかと思いますが、一般的には修繕積立金を引き継げないので、区分所有の方が有利という結論になるかと思います。

ということで、修繕積立金でした。

一棟ものと、区分所有の比較3回目は管理費です。

今回も比較するにあたり、前提条件は以下の通りとします。

まず前提として、自己資金1000万円くらいで投資をする場合を想定しておきます。 一棟ものであればローンを借りて5000万円程度の物件(木造アパートか、かなり小型のマンションあたりでしょうか)、区分所有であればローンを借りてワンルーム3つ購入、といったイメージでしょうか。

管理費と一言で言っても、大きく分けて2つの意味合いがあるかと思います。1つは賃貸管理、もう一つは建物管理です。

まず賃貸管理ですが、これは入居者さんとのやりとりを誰が行うか、というもので、自主管理ですべて自分でやらない限りは、通常管理会社に月額家賃の3%~7%程度をお支払いすることで管理会社にやって頂くことになります。入居者さんとのやりとりというのは、家賃の滞納が発生した場合の督促であったり、部屋の給湯器が壊れてお湯が出ないといった連絡を受けて現場に行って対応したり、といった内容です。ある意味24時間365日何が発生するかわからないわけですから、自主管理の場合は、大家のところに直接様々なリクエストが来たりしますので、大変なのではないかと思います。ただ、いずれにしても、今回の一棟ものと区分の比較という意味においては、この賃貸管理の部分については差はありません。一棟ものであれば、仮に6部屋だとすると、6部屋の入居者さんとのやりとりを自分でやるか、管理会社にお願いするかで決まってきますし、区分ワンルームを3つ購入した場合は3部屋の入居者さんとのやりとりをどうするか、という話ですので。

ということで、一棟ものと区分所有で大きな差が発生しうる建物管理について説明します。まず一棟ものの場合ですが、この場合、建物管理というのは、物件の清掃(週1回もしくは2回程度ゴミ集積所や、物件の共用部分についての清掃)であったり、貯水槽がある場合には貯水槽の水質点検、そして消防設備点検(設置されている消火器の使用期限が過ぎていないかや、適切な避難路が確保されているか、など)といったものを、これまた建物管理(清掃)会社に委託するのが普通です。一棟、6部屋程度の物件であれば、月に8000円から1万5000円程度でやってもらうことになるかと思います(清掃の頻度などによっても価格は変わります)。ただし、どの清掃会社に依頼するか、相見積もりを取って安い業者を探すことも可能ですので、一棟ものの場合、費用削減努力は可能です。シルバー人材センターに依頼して、かなり割安に行うことも可能だと思われます。

一方、区分所有の場合は、たいてい管理会社がすでに入っていて、管理人さんが常駐するかどうか、清掃をどの程度やるかなど、程度の差はありますが、たいていその物件の管理組合が管理会社と契約しているので、区分所有者はすでに決められている管理費を支払うのみとなります。ワンルームの場合、一棟全体の総戸数によっても違いますが、3000円から8000円程度の場合が多いのではないかと思います。そういう意味で、区分所有者は費用削減努力を実行しづらく、管理費は一棟ものに比べて割高になっている傾向が高いかと思います。もちろん管理組合に積極的に参加し、管理会社の見直しを提案、より割安な管理会社に変更、というプロセスを踏むこともできますが、そこまで実行している人はかなり限定的かと思います。

ということで、管理費については、一般的に一棟ものの方が割安になる可能性が高く、区分所有の方が不利なのではないかと思われます。

以上、少し長くなりましたが、管理費でした。

一棟ものと、区分所有の比較2回目は金額です。

今回も比較するにあたり、前提条件は以下の通りとします。

まず前提として、自己資金1000万円くらいで投資をする場合を想定しておきます。

一棟ものであればローンを借りて5000万円程度の物件(木造アパートか、かなり小型のマンションあたりでしょうか)、区分所有であればローンを借りてワンルーム3つ購入、といったイメージでしょうか。

今回の想定は、上記の通り、5000万円程度の一棟ものと、1000万円程度のワンルーム3つですので、金額という意味では一棟ものの方が大きいです。

この大きいという意味ですが、総額も5000万円と大きいですが、一取引あたりの金額も大きいです。ワンルームの方は総額が小さいのはともかくとして、一取引あたりの金額はワンルーム一つ分ですので、やはり一棟ものと比べると小さいです。

つまり、ワンルーム1つの取引で、もし何かの手違いだったり、勘違いで買ってしまったとしても、1000万円程度の金額に対するものとなりますが、一棟ものの場合5000万円ですので、その影響はかなり大きなものとなります。ただし、逆に言えば、超お宝物件を見つけ、いい買い物ができたのであれば、かなりの成功物件に化ける可能性もあるということです。

また、自分の資産が一棟ものだけの場合と、ワンルーム3つの場合を考えると、ある程度の現金が必要になった場合、資産の一部を売却して現金を手に入れることができるのはワンルームの場合です。一棟ものの場合は、基本的に一棟のかたまりで売買するので、一部だけを売却するということが難しくなります。また売却のみならず、例えば相続の場合なども、相続人が複数人いる場合、ワンルームであれば分けやすいですが、一棟ものの場合、分割するのが難しくなります。

ということで、今回は金額と言いながら、少し違った観点についても触れてしまいましたが、金額についてはどちらがよいとか悪いという話ではなく、そういう違いがある、ということを認識しておくことが重要なのではないかと思います。

ということで、今回は金額でした。

個人的には、先日も書いたように、一棟ものは売却してしまったので、現在は区分所有の物件しか持っていないため、結論としては区分所有の方がよい、ということになるのですが、ここではあえて、一棟ものと区分所有の比較をしてみたいと思います。

どちらがよい、悪い、というのは好き嫌いだったり、置かれている立場にも依存するでしょうから、最終的には主観的なものになる気がしますが、ここではあえて客観的に比較してみたいと思います。

まず前提として、自己資金1000万円くらいで投資をする場合を想定しておきます。

一棟ものであればローンを借りて5000万円程度の物件(木造アパートか、かなり小型のマンションあたりでしょうか)、区分所有であればローンを借りてワンルーム3つ購入、といったイメージでしょうか。

漠然と一棟もの、区分所有と言ってしまうとあらゆる可能性が出てきてしまうので、このような条件を設定しておくことにします。

ということで、第1回目は立地について考えてみたいと思います。

まず一棟ものですが、5000万円程度で買える物件としては、やはり都心のど真ん中というよりは、23区外であったり、神奈川、埼玉、千葉、もしくはいわゆる地方の物件になってしまうかと思います。

一方、区分所有(ワンルームを想定)の場合、23区内の物件を買うことが可能で、都心のど真ん中の物件も購入することが可能です(1000万円程度の中古ワンルームなので、築20~40年程度のものになりますが)。例えば、赤坂、六本木、広尾などといった駅から徒歩数分の物件も購入することが可能です(最近は少し価格が上昇し、買いづらくはなっていますが)。

不動産は、「1に立地、2に立地、3、4がなくて、5に立地」などと言われることもありますが、人口減少時代の日本において、都心のど真ん中の物件を購入できることは、やはり区分所有の強みだと思います。

ということで、立地でした。

もう一週間以上前のニュースですが、ソニー不動産が営業を開始したというニュースがありました。

ソニー不動産は8月1日、営業を開始したと発表した。第1号店舗として東京都中央区に銀座オフィスを構える。

 ソニー不動産は、4月に設立を発表。ソニーの100%子会社となり、不動産の売買仲介や、賃貸管理、プロパティマネジメント、コンサルティングなどを実施する総合不動産サービスを提供する。

 同社では、1.米国型エージェント(代理人)制度の導入(公平性)、2.手数料の合理化 “「率」から「額」へ”(合理性)、3. 新しい情報システムの活用等による顧客ニーズの追求(専門性)の特長を掲げ、国内不動産業界における顧客満足度No.1のサービスの実現を目指すとしている。

http://japan.cnet.com/news/business/35051714/

当初、ソニーが不動産に参入予定といった記事が出たときは、「ソニーが不動産?本業とシナジーはあるのか?なぜ?」とハテナがいっぱいでしたが、今回の発表内容を見ると、けっこう考えた上で、異業種故の素朴な発想に基づくビジネスモデルなのかと思いました。

株式の仲介手数料と違い、不動産の仲介手数料は今でも約3%であり、1億円の物件であれば300万円と、かなりの手数料をとっているビジネスです。そこで、買い手、売り手ともに自分で見つけられれば合計約6%もの手数料(いわゆる両手というやつです)を得られるわけですが、その場合、買い手側の立場と、売り手側の立場を同じ不動産会社が担当することで、公平性の観点からどうなの?と思われることも多かったのだと思われます。

そこでソニー不動産は、買い手の立場になって働く代理人と、売り手の立場になって働く代理人を、一つの会社であっても別の人を立てて担当させることにより、公平性を保つようです。

これはある意味、至極まっとうな発想だと思います。

そして、仲介手数料を「率」から「額」に変更する、ということですが、これも当たり前と言えば当たり前の話で、ある1物件の売買を行う場合、木造4戸のアパートを売買する場合であっても、鉄筋鉄骨コンクリート造の100戸のマンションを売買する場合であっても、事務手続き的な手間としては、何倍とまでは変わらないと思われます。ところが、例えばアパートが2000万円、マンションが10億円だったとすると、この場合の仲介手数料は単純に3%という率をかけると、60万円と3000万円になるわけで、50倍もの開きがあります。極端な話、アパートの売買を一人の担当者で対応可能であったとして、マンションの対応に50人もの人が必要にはならないでしょう。

そういう意味で、率ではなく、額で手数料をチャージするというのは、ある意味まっとうな発想だと思います。

言い方が適切かどうかはわかりませんが、既存の業者さん、つまり既得権益者は、大規模物件を取り扱った方が効率的に売り上げをあげることができるので、手数料をわざわざ割り引くこともないと思いますが、ソニー不動産はある意味部外者なので、あえてそこに切り込んでいく、という話なんだと思います。

今後、どのように成長していくのかわかりませんが、ちょっと注目していきたい動きではあります。

7月末のアセットアロケーションです。

今回は、少しリバランスをしました。確定拠出年金口座で新興国株式を売却、先進国株式を購入しました。新興国株式クラスはすでに目標アロケーションになっていますが、先進国株式クラスがあまりに目標と遠いので、リバランスを実行した次第です。

リバランスの過程で税金を払いたくないので売却は確定拠出年金口座のみで行いたいのですが、信託報酬の口座間での最適化を考えると、確定拠出年金口座では先進国株式クラスのみを保有する形になるので、両立はできない状況です。

とは言うものの、目標アロケーションまでまだまだ遠い状況なので、そのあたりは目標アロケーションに一度到達してから悩みたいと思います。しばらくは、基本的に「購入」のみで、目標に近づけて行く予定です。

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アセットクラス別に見るとREITが増加、株式が減少となっています。

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カントリー別ではリバランスにより、先進国が増加、新興国が減少という明確な結果が出ています。日本が低下しているのは、他地域に対してアンダーパフォームしていることによるものかと思います。

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最後に、数字で確認しておきます。上述の内容があらためて確認できるかと思います。

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目標アセットアロケーションを決めてはいますが、これ自体も、少し見直した方がいい気もしています。GPIFもやっていることですし(まったく関係ありませんが)。

それにしても、GPIFは日本株式のウエイトを上げる前に、世界株式のウエイトを上げた方がよいのではないかという気がします。

個人的な意見としては、小幡さんの意見(例えば、以下の記事)に少し近いです。だからこそ、個人的な目標アセットアロケーションも、日本株式は、株式クラスの中で1割以下に抑えています(現在、目標に向かって必死に変更している過程なわけですが)。

GPIF「日本株を絶対に今より減らすべきだ」-小幡前運用委員 (2)

5月7日(ブルームバーグ):年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF )はリスク分散を図るため、日本株の割合を引き下げるべきだ-。GPIFの運用委員会の委員を先月退任した慶応大学ビジネススクールの小幡績准教授は、同法人は国内債券・株式から海外の高収益案件などに資金を移すのが望ましいと説く。
世界の時価総額に占める割合を考慮すれば、世界最大の年金基金であるGPIFは「日本株を絶対に今より減らすべきだ」。小幡氏は2日のインタビューでこう述べ、「外国株より多い現状は「明らかに買い過ぎ」であり、内外株合計の「せいぜい1割」が妥当だと指摘した。
小幡氏によると、上場株は「流動性がある分、リターンが低い」。GPIFは株式の保有を一定に抑える一方で、規模が大きく長期的に運用できる強みを生かし、流動性には乏しいが比較的高い利回りを安定的に得られる海外の不動産やインフラなどオルタナティブ(代替)投資を徐々に増やすのが適切だと言う。
厚生年金と国民年金の積立金128.6兆円を抱えるGPIFの資産構成はホームバイアス(自国資産選好)が強すぎると小幡氏は指摘。国内債の比率をできる限り引き下げるとともに、国内株という枠組みを強調するのも望ましくないとし、「グローバル株式とグローバル債券」に分け、国内外への資金配分は機動的に判断するのが賢明だと語った。
小幡氏は、安倍晋三内閣の経済政策、アベノミクスへの批判を盛り込んだ「リフレはヤバい」の著者。4月21日までに任期満了を迎えたGPIF運用委員の1人だ。分散投資の推進には「相当積極的」だと自認する一方、GPIF改革は公的年金の被保険者のために推進すべきで「政治的にプレイアップするものではない」としている。日本株の買い増しに反対を表明したのは退任してからだと話した。
国内株わずか7.8%
昨年に51%上昇したTOPIX は年初来10%を超える下落となっている。安倍内閣が金融緩和と財政出動だけでなく実効性のある成長戦略によって日本経済の持続的な回復を示す前に、海外投資家は売り越しに転じている。
GPIFの資産構成比率を定めた基本ポートフォリオでは、国内債は60%、国内株は12%、外国債券は11%、外株は12%。昨年末時点では国内債が55.2%と2006年度の設立以降で最低となる一方、国内株は17.2%と07年12月末以来の高水準を記録した。外債は10.6%、外株は15.2%。ブルームバーグのデータによると、先進国のソブリン債指数 に占める日本国債の時価総額は27%。国内株はMSCI先進国株価指数 の7.8%に過ぎない。
小幡氏は国内債比率の引き下げに疑問の余地はないが、運用資産の取り崩しに備え、円滑に現金化できる流動性の高い資産が必要な面もあると指摘。個人的見解では、妥当な水準は「世界の時価総額における比率と現状との間」が妥当だと述べた。日本の長期金利の指標となる新発10年物国債利回り は足元で0.6%程度と世界最低だ。
「目からうろこ」は皆無
日本銀行の黒田東彦総裁が2%の物価目標を目指す中、GPIFは国内債比率の引き下げと収益向上を求める圧力に直面している。昨年11月には政府の有識者会議が国内債偏重の見直しやリスク資産への投資などを求める提言をまとめた。座長を務めた伊藤隆敏政策研究大学院大学教授は先月のインタビューで、国内債を40%程度に引き下げるなどして海外の主要な年金基金に対する出遅れを早く取り戻すべきだと述べた。
しかし、小幡氏は有識者会議の提言はGPIFの運用委員会がすでに議論してきた内容ばかりで「『目からうろこ』な点は1つもない」と言う。GPIFの運用改革では出資者である国民の理解と納得を得るまで丁寧に議論を尽くすことが「憲法改正の場合以上に必要」だとし、安倍内閣が6月で期限を切るのは、議論の成熟度合いを考慮すると「物理的に短すぎる」うえ、国民の理解の必要性を「全く視野に入れていない」と述べた。
株価支援に利用か
安倍首相は1月、スイスの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で基調講演し、GPIFのポートフォリオ見直しに言及した。5月1日にはロンドンで、GPIFの運用改革を訴えた。麻生太郎財務相は4月16日、GPIFの動きが6月以降に出てくるため外国人投資家が動く可能性が高まると発言。翌17日にはGPIFの運用のあり方を6月までの成長戦略の改定作業で検討していくと述べた。
GPIFは小幡氏の運用委員在任中に、有識者会議の提言に沿う形で海外インフラ投資や自己資本利益率(ROE)を重視した国内株運用、J-REIT(不動産投資信託)投資などを相次ぎ開始した。小幡氏はGPIFの運用改革に「すごく賛成」だとしながらも、基本ポートフォリオの見直しについては年金財政検証の結果を受けて年度内に議論し来年4月から実施する仕組みだとくぎを刺した。
安倍内閣がGPIFの改革を急ぐのは、「成長戦略の目玉に利用」する狙いがあると、小幡氏は推測している。しかも「成長イコール株価上昇などという安直な理解」の恐れがあり、株価支援のためにGPIFの基本ポートフォリオ見直しを利用しているのではないかという「疑いを持たざるを得なくなってくる」と言う。
田村憲久厚生労働相は4月22日付で、運用状況の監視や三谷隆博理事長への建議などを担うGPIFの運用委員7人を任命した。うち3人は有識者会議の出身者で、任期満了となった9人中、再任は1人のみだった。委員長に選ばれた早稲田大学大学院の米沢康博教授と委員長代理の野村総合研究所の堀江貞之上席研究員は有識者会議の委員だった。
2期4年の任期を終えた小幡氏は、GPIF改革をめぐる論点をブログなどで紹介。投稿では、GPIFの国内株買い増しは他の投資家に「先回り」されており、上昇後の高値で買わされることになるなどの問題点を指摘した。
安倍内閣はGPIF改革という筋書きで外国人投資家を再び呼び込み、株価を動かせると過信していると指摘。海外勢は改革の本質を注視しており「子供だまし」では信じてもらえないと言う。しかも、政策変更を捉えてもうける「モメンタム・トレーダー」が多く、アベノミクスの持続可能性が低下してきたとみれば「そう簡単には乗ってこない」との見方を示した。

更新日時: 2014/05/07 14:48 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N56CY96JIJV601.html

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プロフィール

yokoken

投資家的観点から日々思うことを書きたいと思います。まあ、ただの日記なのですが。
Manchester Business SchoolでのMBA留学を終え、2008年4月に帰国しました。最近は不動産投資やマイホーム購入に興味を持っています。


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