タグ「クレジットデリバティブ」の一覧

しばしばこのブログにもコメントをくださる投資一族の長さんが、電話におけるSpell確認方法というエントリーを書かれていました。

d for dog

t for teacher

などといった電話においてスペルを確認するときに使う単語についてです。

彼がエクデリ系だったので、ぼくはクレデリ系の雰囲気でやってみました。一部かぶっているところもありますが、こんなんでいかがでしょう。


a for arbitrage
b for Brownian motion
c for credit default swap
d for default probability
e for expected loss
f for floating rate note
g for Gaussian copula
h for hazard rate
i for intensity
j for jump process
k for Kendall's tau
l for loss distribution
m for martingale
n for normal distribution
o for on the run index
p for Poisson process
q for quanto risk
r for recovery rate
s for survival probability
t for tranche
u for unwind
v for value on default
w for Wiener process
x for eXotic product -> Xover
y for yield
z for zero rate

クレジットデリバティブ市場をより多くの方に、正しく理解していただくために、ISDAジャパン・クレジットデリバティブコミッティリサーチ・ワーキンググループがQ&Aを作成したそうです。詳細は以下の通りです。


 
クレジットデリバティブに関するQ&Aの掲載について

今般、東京金融取引所は、ISDA Japan Credit Derivatives Committee: Research Working Group(ISDAジャパン・クレジットデリバティブコミッティリサーチ・ワーキンググループ)が作成したクレジットデリバティブに関するQ&Aを、CDS参考値を公表するサイト「J-CDS(http://www.j-cds.com/)」に掲載致しました。
 本Q&Aは、昨今の金融危機下において、ISDAの各メンバーに寄せられるCDS取引を中心とした質問や、マスコミ報道等に見られるトピック等を踏まえたうえで、CDS取引を中心としたクレジットデリバティブ市場の現状について説明するために作成されたものとなります。

 本内容は、下記からご覧頂けます。

 http://www.j-cds.com/jp/faq/

[ ISDA Japan Credit Derivatives Committee: Research Working Group
(ISDAジャパン・クレジットデリバティブコミッティ リサーチ・ワーキンググループ)について]

 ISDAはデリバティブに関する世界最大の任意団体であり、デリバティブの実務の発展のために各種活動を行っています。
ISDAの一委員会であるJapan Credit Derivatives Committeeにおいては、本邦におけるクレジットデリバティブ市場の主要参加者(銀行、証券会社、保険会社、運用会社等を含み、ディーラー、投資家いずれも含みます)や弁護士等の専門家が多数集まり、クレジットデリバティブ市場における実務的な問題、リスク管理、ドキュメンテーション等について活発な議論を行っています。                                   

以 上

 
 
(本件に関するお問合わせ先)
株式会社 東京金融取引所
市場部 調査室
Tel:(03)3514-2418
Fax:(03)3514-2425
E-mail:info@tfx.co.jp
URL:http://www.tfx.co.jp/

http://www.tfx.co.jp/newsfile/09/20090202info.html

詳しく書かれているのでかなり参考になるかと思います。

様々なメディアでいろいろな書かれ方がされているクレジットデリバティブですが、少しでも多くの方に正しく理解された上で、現実的かつ建設的な議論が行われていくとよいと思います。

今週は、本当に疲れました。2週間ほどロンドンに行ってきて、帰ってから3連休だったので、時差ボケを直しつつ少しゆっくりできたものの、3連休最終日の月曜日にリーマンが破綻。その後は、米国政府によるAIGの救済(ただし、現時点においてはCDSのクレジットイベントには該当しないと理解されている)、BOAによるメリルの買収、ロイズTSBによるHBOSの買収、MSまわりの合併観測、資本参加のウワサ、およびGSを含めた株価下落、CDSのワイドニング、などなどとやたらボラタイルなマーケットでした。

ということで、ほんとにいろいろありましたが、ここ最近は、新聞(例えば、以下の引用など)を読んでいても、いろいろなブログ(こことか、ここなど)なんかを読んでいても、けっこうCDSという言葉を目にするようになりました。

AIG救済要因の信用デリバティブ、国内取引残高3年で10倍超

 茂木敏充金融担当相は19日の参院財政金融委員会で、米保険最大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が公的に救済される要因となった、信用デリバティブの一種であるクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を巡り、日本国内の取引残高(想定元本ベース)が2007年6月末時点で8128億ドルと、3年前の10倍超に急増したことを明らかにした。

 企業の倒産リスクを「保険料率」の形で売買するCDSの残高は04年6月末で784億ドルだった。世界の取引残高はこの間、8兆4222億ドル(04年末)から62兆1732億ドル(07年末)に増加したとも説明した。(07:00)

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080920AT2C1901H19092008.html


4月に留学から帰国して以降、クレジットデリバティブ関連の仕事をするようになったので、まだ初心者(業務経験半年弱です!)ではありますが、自分の理解の確認のためにも、クレジットデフォルトスワップについて簡単に説明してみたいと思います(以前、バリアンススワップについて書きましたが、クレジットデフォルトスワップの方がより親しみやすいデリバティブなのではないかと思います)。

ということで、始めます。以下では、クレジットデフォルトスワップ(Credit Default Swap)を簡単に、CDSと書きます。


CDSを一言で説明すると、

契約時に特定したある参照組織(一般的には、企業)の倒産に対する保険契約

と言えるかと思います。

つまり、ある参照組織(例えば、トヨタ自動車)が倒産すると困る人がいる場合に、その倒産リスクを回避(ヘッジ)したい場合に、保険契約を結びたいと考えるかもしれません。その保険契約とは、例えば次のようなものです。

保険契約を買いたい人をB(Buyer)さん、保険契約を売りたい人をS(Seller)さんとします。

2008年9月20日から2013年9月20日の間(5年間)に、トヨタ自動車株式会社が倒産したら、SさんはBさんに1億円(想定元本)を払うこととする。ただし、BさんはSさんに毎年保険料として、30万円の支払いをするものとする。また、倒産が起きた場合には、その後の保険料の支払いは発生しないものとする。

これがCDS契約の中身です。それほど難しい話ではないと思いますが、いかがでしょうか。

2008年9月20日に契約が始まって、1年間トヨタ自動車が倒産しなければ、BさんはSさんに30万円支払います。

その後、2009年9月20日までの1年間で、トヨタ自動車が倒産しなければ、BさんはSさんにさらに30万円支払います。

ところが、2009年9月21日にトヨタ自動車が倒産したとしましょう(クレジットイベントの発生)。SさんはBさんに保険金額(想定元本)である1億円を支払って、このCDS契約は終了となります。

一方、もし契約満期である2013年9月20日までトヨタ自動車が倒産しなかったら、BさんはSさんに合計30万円×5=150万円だけ支払い、SさんはBさんに何の支払いをすることもなく契約終了となります。


上記の例では実際の取引慣行とは若干異なる形で簡単化して書きましたが、基本的な考え方を理解するだけであればこれで問題ないと思います。

実際の取引慣行と具体的に異なる点としては、いくつかありますが、例えば、上では倒産と書きましたが、通常は「倒産が起きた場合」のみではなく、「クレジットイベントが発生した場合」とより一般的な形で定義され、企業を参照組織とするCDS契約の場合、

  1. バンクラプシー(Bankruptcy、ISDA邦訳では破産)
  2. 支払不履行(Failure to Pay)
  3. リストラクチャリング(Restructuring)

の3つをクレジットイベントとみなす3CE(CE: Credit Event)での契約が一般的となっています(それぞれの詳細は割愛させて頂きます)。

また、上ではクレジットイベントが発生した場合に1億円支払われると書きましたが、実際にはあらかじめ定めた引渡可能債務をBさんはSさんに引き渡すことになっています(現物決済)。

さらに細かいことですが、保険料の支払いは年1回払いではなく、年4回払いです。


債券投資に詳しい方にとっては、企業の、国債に対する上乗せ金利分のみをスワップという形で取引するもの(とほぼ同等)、と言えばわかりやすいかもしれません。


ちなみに、このCDSですが、ISDA(the International Swaps and Derivatives Association, Inc.)の統計によると、急速に取引残高が増大しています。参考までに2003年と2007年の数字を比較すると、約3.78兆ドルから2007年には約62.2兆ドルまで増大しています(以下のISDAの数字では、trillionが抜けているように見えます。またこの数字は上の日経の記事にある数字と同じでしょう)。

2007 YEAR-END MARKET SURVEY

Notional amounts of interest rate derivatives outstanding grew almost 10 percent to $382.3 trillion in the second half of 2007. For the year as a whole, interest rate derivatives notionals rose 34 percent.

The notional amount outstanding of credit default swaps (CDS) grew 37 percent to $62.2 in the second half of 2007. CDS notional growth was 81 percent for all of 2007.

Notional amounts of equity derivatives remained flat at approximately $10 trillion during the second half of 2007. The annual growth rate for all of 2007 was 39 percent.

In this survey, 91 firms provided data on interest rate swaps, 81 provided responses on credit derivatives, and 83 provided responses on equity derivatives. All major dealers responded.


2003 YEAR-END MARKET SURVEY

The notional principal outstanding volume of interest rate derivatives, which include interest rate swaps and options and cross-currency interest rate swaps, grew by 15 per cent to $142.31 trillion during the second half of 2003. This is a slower rate of growth than in the first half of 2003, during which interest rate derivatives grew by 24 percent. For all 2003, the year-over-year growth rate from December 2002 to December 2003 was 43 percent. A record 120 firms responded to the Survey.

Credit derivatives, in contrast, grew at a stronger rate in the second half (41 percent) than in the preceding six months (25 percent); notional amounts now stand at $3.78 trillion (originally reported as $3.58 trillion). This represents a year-over-year growth of 76 percent. Credit derivatives, for the purposes of the Survey, consist of credit default swaps on individual names, baskets, and portfolios. 110 firms provided data on credit default swaps.

Finally, notional outstandings for equity derivatives, consisting of equity swaps, options, and forwards, grew 24 per cent, compared with 14 percent in the first half. Notionals now stand at $3.44 trillion. This represents year-over-year growth of 41 percent. 106 firms provided data on equity derivatives.

http://www.isda.org/


ちなみに、このCDS契約ですが、クレジットデリバティブの中では最もシンプルな契約です。デリバティブという名前ではありますが、感覚的にはエクイティデリバティブでいうところの現物に相当しており、クレジットデリバティブではこのCDSを基本として、FtD(First to Default)、シンセティックCDO(Collateralised Debt Obligation)などのより複雑な商品が組成されています。そういう意味ではやはり現物なんだと思います。


このブログにもたまにコメントをくださる投資一族の長さんによれば、ガンマ無き者はデリバティブに非ずとのことですが、そういう意味ではクレジットデリバティブもデリバティブとみなしてもよいかと思います。ただ、現物株式と比べてしまうと流動性が極端に低いので、楽しくガンマトレーディングをすることは現在の東京市場では不可能ではあるのですが。

それから、たまにCDOという言葉を聞いただけで、サブプライムと関連があると勘違いされている方がいるようですが、CDOというのは商品の仕組みの一般的な名称であって、その中身(原資産)が何であるかによってまったく別物になってきます。サブプライムABS(具体的にはRMBS)を参照するCDOはサブプライム問題のど真ん中ですが、日本企業を参照するCDOはまた別物です。


仮に、この記事を読まれて理解できなくても、まったく気にされる必要はありません。半年近く仕事をしていても、ぼくも未だによくわかっていませんから。もしくはぼくの説明が下手なだけでしょう。

なんか、思い切り仕事関連のネタを書いてみました。


(12月13日追記)よろしければ以下のエントリもご覧ください。

ブログ内関連エントリ一覧

  1. OTC derivatives は Correlation derivatives
  2. CDSの残高が減少したようです
  3. クレジットデフォルトスワップ(CDS)の決済方法-リーマン・ブラザーズの例
  4. クレジットデフォルトスワップ(CDS)における回収率とは?
  5. 「損失肩代わり商品は一般に「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」と呼ばれる。」んですか?
  6. クレジットデリバティブに関するQ&Aの掲載について


本格的に勉強されたい方は、以下の本がおすすめです。

クレジット・デリバティブのすべて 第2版
河合 祐子
4881777424

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投資家的観点から日々思うことを書きたいと思います。まあ、ただの日記なのですが。
Manchester Business SchoolでのMBA留学を終え、2008年4月に帰国しました。最近は不動産投資やマイホーム購入に興味を持っています。


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