もう一週間以上前のニュースですが、ソニー不動産が営業を開始したというニュースがありました。

ソニー不動産は8月1日、営業を開始したと発表した。第1号店舗として東京都中央区に銀座オフィスを構える。

 ソニー不動産は、4月に設立を発表。ソニーの100%子会社となり、不動産の売買仲介や、賃貸管理、プロパティマネジメント、コンサルティングなどを実施する総合不動産サービスを提供する。

 同社では、1.米国型エージェント(代理人)制度の導入(公平性)、2.手数料の合理化 “「率」から「額」へ”(合理性)、3. 新しい情報システムの活用等による顧客ニーズの追求(専門性)の特長を掲げ、国内不動産業界における顧客満足度No.1のサービスの実現を目指すとしている。

http://japan.cnet.com/news/business/35051714/

当初、ソニーが不動産に参入予定といった記事が出たときは、「ソニーが不動産?本業とシナジーはあるのか?なぜ?」とハテナがいっぱいでしたが、今回の発表内容を見ると、けっこう考えた上で、異業種故の素朴な発想に基づくビジネスモデルなのかと思いました。

株式の仲介手数料と違い、不動産の仲介手数料は今でも約3%であり、1億円の物件であれば300万円と、かなりの手数料をとっているビジネスです。そこで、買い手、売り手ともに自分で見つけられれば合計約6%もの手数料(いわゆる両手というやつです)を得られるわけですが、その場合、買い手側の立場と、売り手側の立場を同じ不動産会社が担当することで、公平性の観点からどうなの?と思われることも多かったのだと思われます。

そこでソニー不動産は、買い手の立場になって働く代理人と、売り手の立場になって働く代理人を、一つの会社であっても別の人を立てて担当させることにより、公平性を保つようです。

これはある意味、至極まっとうな発想だと思います。

そして、仲介手数料を「率」から「額」に変更する、ということですが、これも当たり前と言えば当たり前の話で、ある1物件の売買を行う場合、木造4戸のアパートを売買する場合であっても、鉄筋鉄骨コンクリート造の100戸のマンションを売買する場合であっても、事務手続き的な手間としては、何倍とまでは変わらないと思われます。ところが、例えばアパートが2000万円、マンションが10億円だったとすると、この場合の仲介手数料は単純に3%という率をかけると、60万円と3000万円になるわけで、50倍もの開きがあります。極端な話、アパートの売買を一人の担当者で対応可能であったとして、マンションの対応に50人もの人が必要にはならないでしょう。

そういう意味で、率ではなく、額で手数料をチャージするというのは、ある意味まっとうな発想だと思います。

言い方が適切かどうかはわかりませんが、既存の業者さん、つまり既得権益者は、大規模物件を取り扱った方が効率的に売り上げをあげることができるので、手数料をわざわざ割り引くこともないと思いますが、ソニー不動産はある意味部外者なので、あえてそこに切り込んでいく、という話なんだと思います。

今後、どのように成長していくのかわかりませんが、ちょっと注目していきたい動きではあります。